キレイライン公式ブログ担当の小田です。
矯正歯科治療の料金メニューを見ても、
「なんでこんなに治療方法によって値段が違うの?」
「100万円くらいのお金を、一度に払わないとダメなの?」
「クリニックの料金表を見てもよくわからない…」
と、いろいろな疑問が出たり、わかりにくいことが多いですよね。
そこで今回は、
- 歯科矯正治療費が高額な理由
- 歯科矯正の費用・料金の説明
- 矯正装置による治療費用の違い・比較
- 初回に全額払う?通院のたびに払う?支払い体系の違い
- 総額どのくらい?モデルケースでみる治療期間と総額
- お金が戻ってくる?医療費控除について
(クリックすると項目に飛びます)
など、歯科矯正の費用について詳しくご紹介します。
歯科矯正にかかる費用の詳細や、矯正装置による料金の違い、比較するべきポイントなどご説明しますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
歯科矯正の費用が比較的高額な理由
歯科矯正治療の費用相場は、約20万〜140万円。
※自社調べ(2022年8月 国内で矯正治療を行っている210クリニックを調査)
※矯正装置、歯並びの症状や歯の移動量、治療期間によって変わります。
歯科矯正が比較的高額な理由は、基本的に医療保険(公的医療保険)が使えない「自由診療」、つまり全額自己負担だからです。
◆なぜ歯科矯正では医療保険が使えないの?
医療保険の対象となる治療は、「病気を治すための治療」ですが、歯科矯正治療の多くは、歯並びを治す・整えるための治療です。
歯並びが悪いだけでは虫歯や歯周病などの病気を引き起こす要因にはならないため、歯科矯正は基本的に医療保険対象外となっています。
※先天的な異常による不正咬合、障害が生じるほどの咬み合わせ不整合といった、外科的矯正治療が必要な場合は、医療保険対象となります。
詳しくはこちらをご覧ください。
矯正歯科治療費にはどんな料金が含まれている?|治療開始前〜治療完了後まで
歯科医院により、料金の提示方法はさまざま。
しかし、治療するために必要な費用は、どの矯正装置を使用しても基本的に同じです。
※追加でおこなわれる拡大床の使用、促進装置、抜歯や歯を削る治療などの料金は、歯の症状により追加される治療料金のため含んでいません。
歯科矯正治療開始前にかかるお金
歯科医院に訪れ、最初に必要な費用です。歯科矯正の治療に同意するまでにかかるお金になります。
診断料:無料〜約18万1,500円
レントゲン撮影や、場合により歯科用CT、顔(骨格)の撮影、口の中の写真撮影、唾液検査、虫歯のチェックなどをおこない、口内の状態を詳しく確認していきます。
※診断内容はクリニックにより異なります。
カウンセリング料:無料~約6,600円
歯の状況や矯正装置の説明、治療方法、費用などを話し合います。
歯科医院によっては無料で相談を受けられる場合や、「初回検診料金」としてカウンセリング料の中に診断料が含まれている場合もあります。
ちなみにキレイライン矯正の場合、初回検診料 3,300円~の中に、初診料(診察、カウンセリング)や検査料(レントゲン撮影)が含まれています。
※金額はクリニックにより異なります。
歯科矯正治療中にかかるお金
診断とカウンセリングを受け、治療方針に同意すると、治療開始となります。
矯正治療費用:約20万〜140万円
矯正装置代金です。ワイヤー(表・裏)やマウスピースなど、矯正装置により料金は大きく変わります。
また、歯科医院によって矯正装置代金に月に1回程度の調整料金や、保定装置代が含まれている場合もあります。
矯正装置別料金比較
矯正装置による費用の違いを比較しました。
治療方法 | 治療範囲 | 治療期間(目安)(*) | 費用(目安)(*) |
---|---|---|---|
表側矯正 | 奥歯を含む全体 | 1~3年程度 | 約50~90万円 |
裏側矯正 | 奥歯を含む全体 | 1年半~3年程度 | 約90~140万円 |
マウスピース矯正 | 奥歯を含む全体 | 1~3年程度 | 約40~100万円 |
マウスピース矯正 | 上下前歯を中心とした範囲 | 2ヶ月~1年6ヶ月程度 | 約20~45万円 |
※自社調べ(2022年8月 国内で矯正治療を行っている210クリニックおよび16ブランドを調査)
*:歯並びの症状や治療範囲により治療期間や料金は大きく異なるため、あくまでも目安としてご覧ください。
歯を大きく動かす必要がある場合、治療期間は長くなるため費用も高くなります。
また、ブラケットやワイヤーを使用する矯正装置の場合、目立たないプラスチック製やセラミック製のもの(審美ブラケット)を使用すると従来のワイヤーよりも高額になります。
※クリニックにより金額は変わります
歯並びの症状により金額も変わりますので、あくまでも目安としてご確認くださいね。
調整料・処置料(1回):無料〜約1万3,200円
月に1回程度定期的に通院し、矯正装置の調整やメンテナンス、お口の中の状態の確認などを行います。
※通院頻度はクリニックにより異なります。
調整料(処置料)は、1回約3,300円〜1万1,000円が多いですが、歯科医院によっては調整費用(処置料)が矯正装置費用に含まれている場合もあります。
歯科矯正治療完了後にかかるお金
治療完了後約1年間程度は、歯の後戻りを防ぐため、矯正装置とは別のリテーナー(保定装置)を装着する期間(=保定治療期間)が必要になります。
※歯の後戻りや保定治療期間、歯科矯正の期間についてはこちらをご覧ください。
保定装置代金:無料〜約9万9,000円
リテーナー(保定装置)には、耐用期間が1年程度のマウスピースタイプのものや、半永久的に対応期間があるプレート型、耐性期間36ヶ月程度のワイヤータイプなど複数の種類があります。
※使用状況により12カ月程度で再製作が必要になる場合もあります。
※リテーナー(保定装置)の種類は、クリニックにより異なります。
料金は、約5,500円〜9万9,000円と保定装置の種類により異なりますが、リテーナー(保定装置)代金が、歯科医院により矯正費用として料金に含まれている場合もあります。
保定観察料(1回):無料〜約5,500円
保定治療期間中は数ヶ月〜1年に一度程度クリニックに通院し、経過観察を行います。
保定監察料も保定装置代同様、クリニックにより矯正費用として料金に含まれている場合もあります。
保定治療期間やリテーナー(保定装置)についてもう少し詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
はじめに全額払う?都度払う?料金制度によって異なる矯正治療の支払い体系
歯科医院で提示される矯正治療料金には、治療中〜保定治療期間までに必要なすべての料金を事前に全額支払う総額制(トータルフィー制・定額制)と、矯正装置代や毎月の処置料金、保定装置代など、各料金が発生した際に都度支払う処置別支払い制の2種類があります。
※どちらの支払い制度を導入しているかは、歯科医院により異なります。
全額を事前に支払う「総額制(トータルフィー制)」
総額制(トータルフィー制)とは、総額制やセット料金とも呼ばれる支払い料金制度のこと。初回診察料を除いた、矯正治療開始から完了までにかかる費用を治療開始前に全額支払います。
事前に矯正治療にかかる費用を全額支払うため、もし予想より治療が長引いたとしても、追加で装置や通院にかかる費用を支払う必要はありません。その分の料金もすべて含まれています。
※矯正治療中に発生する虫歯治療料金や、治療終了後のメンテナンス料、拡大床、抜歯代などは含まれていません。
※総額制(トータルフィー制)に含まれる料金内容は、クリニックにより異なります。あらかじめ確認しましょう。
矯正完了までの総額が明確というメリットはありますが、事前に支払うことが必要なため、一度に高額な治療費を支払わなければなりません。矯正装置や予想治療期間(回数)によって110万円以上の金額を一度に支払う可能性もあります。
Q.治療の難易度に差があっても、全て同じ料金なの??
治療費は治療内容や難易度、治療期間に比例します。そのため、難易度に関係なく一律料金というわけではありません。歯並びの症状が重く治療期間が長く必要であれば治療料金は高くなり、症状が軽ければ金額は安くなります。
総額制(トータルフィー制)を導入している多くのクリニックでは、初回診療の際に歯並びの症状を診断し、難易度に合わせた治療費の概算を提示してくれますので、まずはカウンセリングを受けご相談されることすすめします。
処置ごとに費用を支払う「処置別支払い制」
従来からの矯正治療の費用設定です。 「矯正装置代」「保定装置料金」など、各料金が設定されており、必要な時(毎回の処置費用など)をその都度支払います。
総額制(トータルフィー制)のように事前に1回で高額な費用を支払う必要はありません。
しかし、処置別支払い制の場合、総額制(トータルフィー制)と違って通院ごと(毎月程度)に「調節費(処置料)」が必要となります。
そのため、予定よりも治療が長引いてしまうと、その分通院費用が増えてしまうことに。
「治療が終わってみたら、予定よりも治療総額が大幅にオーバーしてしまった…。」といった可能性もあります。
都度払いの場合治療完了までの総額が不透明な点はありますが、各歯科医院では治療前に詳しい予想金額を含めた治療計画を説明してくれます。治療がはじまる前に治療計画や総額の予想をしっかりと確認しておきましょう。
※処置別支払い制でも上限設定を設けているクリニックもあります。詳しくは通院のご予定がある歯科医院にてご相談ください。
モデルケース例
予算の状況や支払い計画は、人それぞれ違います。また、症状の軽い重いや、装着する装置の違いで総額は大きく変わります。まずは2つの支払い制度の違いを理解して、歯科医院や歯科矯正法を選ぶうえでの参考にしましょう。
ローンや分割でも払える?歯科矯正費用の支払い方法
比較的高額になりがちな歯科矯正ですが、治療料金の支払い方法は一括での支払いだけでなく、クレジットカードやデンタルローンなどを利用した分割払いも可能です。
※分割やデンタルローンを利用するタイミングや、ローン利用可能金額、分割方法などはクリニックで取り扱う信販会社や金融会社により異なります。
一括払い
現金または銀行振り込み、クレジットカードなどで、治療費用を一括で支払います。
デンタルローン
歯科治療のための医療ローンのこと。
信販会社が治療費を歯科医院に一括で支払い(立替)、契約者(患者)は治療費を契約した回数に分けて信販会社へ支払っていきます。
高額な治療費を長い期間支払う場合、デンタルローンは他のカードローンと比べると金利が低い特徴がありますが、ローンを契約するには審査が必要になります。
- 金利:年3.4%〜年8%程度(*)
- 支払い回数(期間):6回〜156回(*)
*: 自社調べ
※金利は信販会社や分割回数により異なります。
※歯科医院により分割払い手数料は異なります。
歯科医院ごとに提携している信販会社は異なります。また、デンタルローンを取り扱っていないクリニックの場合、ご自身で外部のデンタルローンを利用することもできます。デンタルローンをお考えの場合は、契約前にしっかりと説明を受けましょう。
クレジットでの分割払い
クレジットカードの分割払いで支払う方法もあります。利用限度額内であればすぐに決済できます。
※歯科医院により取り扱っているクレジットカードが異なります。
- 金利:年10%〜年15%程度(*)
- 支払い回数(期間):3回〜40回程度(*)
*: 自社調べ
※金利はカード会社や分割回数により異なります。
お手持ちのカードがクリニック取り扱いであれば決済は簡単ですが、デンタルローンに比べ金利が10%〜15%程度と高めです。
銀行・信用金庫の多目的ローン
歯科治療限定ではなく、銀行や信用金庫の多目的ローン(自由ローン)を契約し、支払っていく方法です。ローン契約のための資料(見積や治療内容等)などを自分で提出し、金融機関と契約します。
- 金利:年4.3%〜年6%程度(*)
- 支払い回数(期間):6ヶ月~10年程度(*)
*: 自社調べ
※金利はカード会社や分割回数により異なります。
ご自身で書類を揃え、銀行により窓口へ出向いて契約する必要があったり、審査に通らない場合もあります。
院内分割払い(窓口分割払い)
治療期間内に治療費を分割で支払う方法です。医院の窓口で支払います。
デンタルローンと違い、歯科医院の独自サービスのため利息や分割手数料がかかりません。
※院内分割払いが可能な歯科医院は限られます。
- 金利:なし(*)
- 支払い回数(期間):6回~48回程度(*)
*: 自社調べ
※支払い回数の設定は、歯科医院により異なります。
金利や手数料がない無利子ではありますが、治療期間内のみ可能な分割払いのため、デンタルローンに比べ少ない分割回数になる場合が多いようです。
1回の支払い額が比較的高額になってしまう可能性もあるので、事前に歯科医院で相談しましょう。
お金が戻ってくる?歯科矯正の医療費控除について
医療費控除とは、自分や家族が支払った医療費の合計が1年間で税込10万円以上となった場合、確定申告を行うことで納めた税金の一部が還付される制度のこと。
歯科矯正の治療費は約20万円〜140万円と比較的高額ですから、可能であれば医療費控除を受けたいところですよね。
大人の歯科矯正の場合、歯の矯正が「診断名がつく病気の治療」のケースであれば、医療費控除の対象となります。例えば、咬み合わせに問題がある場合、治療目的として承認され、医療費控除対象となる可能性もあります。
一方、審美目的(予防や治療目的ではなく、歯並びを整える)の場合は、原則的には医療費控除の対象にはなりません。
医療費控除の対象となるかどうかは歯並びの症状や歯科医師の判断、診断書内容によって異なります。
くわしくは、歯科医院や税務署に相談しましょう。
歯科矯正の医療費控除について知りたい方はこちら
そのほか歯科矯正の費用Q&A
Q.治療中、契約した矯正治療費用以外に料金が発生する可能性ってあるの?
A.矯正治療中に抜歯を伴ったり、歯を削るといった治療が併用される場合は、追加の料金が発生する可能性があります。
- 抜歯や歯を削る治療が必要な場合
- 拡大床など、治療に関連した補助装置が必要となった場合
- 歯のクリーニングやホワイトニングを併用する場合
- 歯列矯正治療中に歯周病や虫歯になった場合
上記のような場合、追加料金が発生する可能性があります。
矯正治療料金以外の費用は歯科医院や治療内容により異なります。契約前に歯科医院で説明を受けましょう。
Q.矯正装置を破損・紛失してしまった…。追加料金はかかる?
A.矯正装置が破損した場合なども、別途料金が発生します。しかしクリニックにより、破損や紛失保障が付いている場合もあるので契約前に必ず確認しましょう。
Q.はじめに治療完了までの費用を全額払ってしまったけれど、途中で治療ができなくなってしまった…。返金できる?
A.返金や保証システムは、歯科医院により異なります。
歯科医院により、矯正装置をつけて2ヶ月以内に治療を続けることが難しくなったら返金対応可能になる、といった場合もあります。
クリニックにより異なりますので、契約前に返金保証の確認をしっかり受けるようにしましょう。
Q.未成年の場合でも、デンタルローンは契約できる?
A.歯科矯正の治療は、未成年の場合保護者の同意(※)が必要となります。
※未成年の方は保護者の同意書が必要となります。(一部提携クリニックでは、18歳以上でも同意書を求める場合があります。)同意書はこちらからダウンロードできます。印刷してご記入のうえお持ちください。未成年の方で同意書がない場合は初回検診を受けることができませんので、ご注意ください。
また、デンタルローンの契約可能な年齢や条件は、信販会社により異なります。
18歳以上(高校生は除く)から契約が可能な信販会社もありますが、その場合保護者の連帯保証人が必要となります。
未成年の方で歯科矯正をご検討されている方は、まずは保護者の方とご相談のうえ、歯科医院を訪れることをお勧めします。
Q.治療終了後に歯並びが崩れてきた…。後戻り矯正、やりなおし矯正にの費用はどのくらいかかる?
A.矯正治療終了後、徐々に歯が元の位置に戻る・歯並びが再度崩れてしまうケースがあります。主にリテーナー(保定装置)を装着していなかった、あるいは装着する期間が短かったことが原因で起こります。
上記のような理由は自己責任となるため、一般的には再度矯正料金が発生することが多いです。しかし、歯科医院により治療費を考慮してくれる場合や、保証期間を設けているクリニックもあります。まずは治療されていた歯科医院にてご相談ください。
後戻り矯正・再矯正を新しい歯科医院や矯正装置で行う場合も
再矯正の場合、一度目の矯正治療よりも比較的短期間・低価格で治療できる可能性があります。また、「再矯正プラン」を提示している歯科医院もあります。
現状の歯並びに一番合った矯正治療方法や治療プランがみつかる可能性もありますので、複数の歯科医院を検討してみても良いでしょう。
キレイライン矯正にも、一度ワイヤー矯正を終えられた方が多くいらっしゃいますよ。
少しずつ支払うこと可能!矯正にかかる費用を理解して自分に合った歯科矯正をみつけよう
歯科矯正治療の費用をまとめると…
歯科矯正費用=カウンセリング料・診断料+矯正装置代+矯正装置処置料・調整料+保定装置代・保定監察料
※このほか、補助装置や抜歯、虫歯治療などが必要となった場合、別途費用が発生します。
✅矯正装置や治療回数により費用相場が大きく変わる
✅矯正治療開始から完了後までの全額を最初に支払うタイプ(総額制)と、必要な費用を必要な時に支払うタイプ(処置別払い制)がある
✅矯正治療費用は約20万円〜140万円と比較的高額だが、デンタルローンや分割払いなど支払い方法は複数から選ぶことができる
✅診断名がつくような症状の場合は、歯科矯正でも医療費控除が受けられる可能性もある
歯科矯正は、矯正装置により金額が大きく変わるだけでなく、長い期間治療が必要となるのか、軽度で数回の治療で完了できそうなのかによっても費用は異なります。
今回ご紹介したとおり、クリニックによって料金設定や支払い方法もさまざま。
矯正装置の違いや、治療に必要な費用、クリニックごとの料金システムの違いをある程度理解したうえで、まずはご自身の歯の状態を歯科医師の先生に相談してみましょう。
※本記事は2024年4月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
※保険適用外の自由診療となります。
※掲載している料金はすべて税込み価格です。