鈴木豪先生
GO DENTAL CLINIC 院長
【経歴】
H29 岩手医科大学卒業
R2 岩手医科大学高度先進保存科 助教
R4 あかしや歯科 管理者、岩手医科大学高度先進保存科 非常勤講師
R5 GoDentalClinic 院長
【資格・所属学会】
インビザライン認定医
日本歯科口腔衛生学会
日本歯科管理学会
日本有病者歯科学会
医療法人財団新医会 理事
◆ GO DENTAL CLINICのキレイライン矯正予約ページはこちら
こんにちは。キレイライン矯正公式ブログ担当の小田です。
マウスピース矯正は、従来の矯正(ワイヤー矯正)と違い、目立たず取り外しができる矯正装置を使った歯科矯正法。
(こちらはキレイライン矯正のマウスピースを装着している口元の画像。マウスピースを装着していてもまったく目立ちませんよね。)
しかし、マウスピース矯正は従来の矯正に比べ、治療期間が長いという話を耳にすることがあります。
「歯科矯正=治療期間が長い」
という印象があるだけに、歯科矯正を検討されている方の中には、治療期間について不安をお持ちの方も多いはず。
そこで今回は、
- マウスピース矯正の平均的な治療期間
- ワイヤー矯正との治療期間比較
- すきっ歯や出っ歯、八重歯など、前歯を中心とした場合の治療期間
- 治療期間を長引かせないための注意点
など、マウスピース矯正の治療期間について詳しくご紹介します。
私はキレイライン公式ブログ担当ではありますが、今回はフラットな目線でマウスピース矯正全体の治療期間について説明していきます。
「なるべく短い期間で歯科矯正したい……」
「マウスピース矯正に興味あるけどワイヤー矯正との治療期間にどのくらい差があるの?」
という方、ぜひ最後まで読んで、自分に合った歯科矯正を選ぶ参考にしてみてくださいね。
マウスピース矯正の治療期間
マウスピース矯正の治療期間の目安は、2ヶ月〜3年程度。
治療期間の幅が広い理由は、マウスピース矯正の中には
- 従来のワイヤー矯正(全顎)と同様の奥歯を含む歯の全体を動かす治療
- できる限り抜歯を行わず、主に上下の前歯(片顎6本)を中心に一番見た目が気になる部分を治療
の2種類があるから。
※歯並びの状態により治療適応外となる可能性もあります。
キレイライン矯正では、抜歯せず前歯を中心に歯を動かす場合でも、必要な範囲で奥歯も動かしながら、咬み合わせも考慮した治療を進めます。
◆ キレイライン矯正の適応範囲についてはこちらをご覧ください。
代表的なマウスピース矯正の目安治療期間
キレイライン矯正 | インビザライン・ライトパッケージ | インビザライン・コンプリヘンシブパッケージ | |
---|---|---|---|
適応症例 | 〇 | 〇 | ◎ |
治療範囲 | 主に前歯を対象 | 奥歯を含む全体 ※片顎につき14ステージ以内で治療可能な範囲 | 奥歯を含む全体 |
費用(目安)(※) | 19.8~46.2万円程度(※1) | 40〜60万円程度 | 50~100万円程 |
治療期間(※) | 約2.5ヶ月~1年程度(※2) | 6ヶ月~1年程度 | 1年〜3年程度 |
※費用や治療期間は、症状により個人差があります。
※1:治療費用には別途、初回検診料、再診料、リテーナー費⽤がかかります。
※2:5回コース、追加治療なしで治療した場合の最短治療期間です(保定治療期間は含みません)。
主に前歯を対象とした治療範囲(部分矯正)の場合
- 治療期間:2ヶ月〜1年6ヶ月程度
- 料金:約20〜45万円
奥歯を含む全体が治療範囲(全顎矯正)の場合
- 治療期間:1〜3年程度
- 料金:約40〜100万円
※歯並びの症状により治療範囲は異なり、治療範囲により、期間や料金は異なります。
※抜歯や歯を削るなどの治療や、補助装置の利用など行う場合もあります。
各社比較すると治療期間の差はあまり感じられませんが、金額の目安は大きく異なります。
そもそも歯科矯正には時間がかかる
歯科矯正とは、矯正装置で歯に適切な力を継続的に少しずつかけ、動かしていく治療方法です。
矯正装置によって力がかけられると、歯は細胞の働きにより骨の吸収と骨の再生が繰り返され、徐々に移動していきます。
歯の移動のために骨の吸収と再生を待つわけですから、ある程度の時間を要すことは想像できますよね。
また、歯を早く動かそうと強い力を一気にかけたりすると、歯の根っこが短くなってしまうなど歯や骨に大きなダメージを与えてしまう可能性があります。
どんな装置でも、時間をかけ、少しずつ継続的に力を加えていく必要があるということを頭においておきましょう。
◆ 歯が動く仕組みについてもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
従来のワイヤー矯正(全顎)と比べるとどっちが時間がかかるの?
歯の動く量だけで比べた場合、ワイヤー矯正もマウスピース矯正も差はあまりありません。
マウスピース矯正を含む歯科矯正で歯が1ヶ月に動く量は、0.3mm〜最大1mm程度。
以前はワイヤーに比べ移動量が少ないため治療期間が長いとされていましたが、現在はマウスピースの品質や技術の向上が進み、マウスピース矯正も1ヶ月に歯が動く量は最大1mmと言われています。
治療方法別の目安の治療期間と料金の比較一覧はこちら。
治療方法 | 治療範囲 | 目安の治療期間 | 目安の費用 |
---|---|---|---|
表側矯正(ワイヤー全顎矯正) | 奥歯を含む全体 | 1〜3年程度 | 50〜90万円程度 |
裏側矯正(ワイヤー全顎矯正) | 奥歯を含む全体 | 1年半〜3年程度 | 90~140万円程度 |
マウスピース矯正 | 奥歯を含む全体 | 1〜3年程度 | 40~100万円程度 |
マウスピース矯正 | 主に前歯を対象 | 2ヶ月〜1年6ヶ月程度 ※症状や治療範囲による | 20~45万円程度 |
※治療期間や治療費用は、患者様の症状によって異なります。
奥歯を含む全体矯正の目安治療期間にワイヤー矯正とマウスピース矯正で差がありますよね。
治療期間に差がある理由を、それぞれの矯正方法の特徴からご説明します。
表側矯正・裏側矯正(ワイヤー全顎矯正)
ワイヤー矯正はマウスピース矯正よりも多くの歯並びに対応できる治療方法です。
そのため、抜歯など行いながら奥歯も含め、歯を広い距離動かしたり、複雑な歯並びの治療も多く含まれます。
※歯の移動量が多いと治療期間も長くなります。
また、ワイヤー矯正はマウスピース矯正と違い、歯の動きに合わせて、月に一度(3〜4週に一度)、歯科医師が手作業で装置の調整をします。
歯に与えるダメージなども最小限に考えながら手作業での調整となるため、通院の時間が必要となります。
◆ ワイヤー矯正の仕組みを詳しく知りたい方はこちら。
マウスピース矯正
治療で使う装置(マウスピース)は、治療完了までの歯の動きを正確にシミュレーションし、必要な方向に適切な力がかかるよう計算され作製されたもの。
出来上がったマウスピースを患者様ご自身がスケジュールどおりに装着していくだけなので、ワイヤー矯正のように歯科医師による月1回の手作業による矯正装置の調整も必要ありません。
無駄なく計画的に治療を進めることが可能です。
しかし、ワイヤー矯正に比べ、マウスピース矯正には対応できない歯並びの症状があります。
また、適応可能であっても複雑な歯並びだったり、マウスピース矯正の力のかけ方だとうまく移動が進まない場合は、ワイヤー矯正よりも長くかかってしまう可能性もあります。
歯並びの症状によってはマウスピース矯正の方が早く治療完了できる場合も
歯の上下移動を得意とするワイヤー矯正に対して、マウスピース矯正は横にきれいに並べることに優れています。
そのため症状によってはマウスピース矯正の方が早く治療が完了する場合も。
また、マウスピース矯正はデジタル技術を使い、かけるべき場所に適切な力がかかるよう計算してマウスピースを製作することができます。
無駄な動きなく最短距離で歯を動かしていく計画を立てられるため、歯並びの症状によってはマウスピース矯正でスピーディーな治療が可能です。
歯並びの症状がマウスピース矯正の治療に向いていれば、スピーディー且つワイヤー矯正よりも安く治療が完了できる可能性があります。
マウスピース矯正の治療に適応するかどうかは歯並びの状況をみないと判断できないので、興味があれば歯科医院を予約し、先生に相談してみてくださいね。
すきっ歯や出っ歯の矯正はどのくらいの治療期間がかかる?
マウスピース矯正ですきっ歯や出っ歯がどのくらいの治療期間で矯正されているか、マウスピース矯正の症例を集め、目安の治療期間を調べてみました。
歯並びの症状 | マウスピース矯正の治療目安期間 | |
---|---|---|
すきっ歯 | 6ヶ月〜1年半程度 | |
叢生(八重歯も含む) | 3ヶ月〜2年程度 | |
出っ歯 | 7ヶ月〜2年3ヶ月程度 |
※歯並びの症状により異なります。
※効果には個人差があります。
※症状によっては適応にならない場合があります。
歯並びの症状は、人により異なります。
また、クリニックによって併用する装置の違いや、治療方法の違い(歯並びの症状により行われる抜歯・拡大床やアタッチメントの併用など)などもありますので、あくまでも目安の参考としてください。
治療期間を長引かせないための注意点
マウスピース矯正には、何点か注意点を守らないと治療期間が長引いてしまう可能性があります。注意点を確認し、治療が長引かないようにしましょう。
決められた装着時間を守らないと治療期間はどんどん延びていく
歯科医師の先生からの指示があったマウスピースの装着時間(キレイライン矯正の場合は1日20時間以上)は、「歯を動かすために必要な1日の装着時間」です。
指示された着用時間よりも少なくなってしまうと、計画通りに歯が動かず、治療期間が延びてしまう可能性があります。
マウスピース矯正は、マウスピースを装着し続けないと効果がありません。
取り外しが可能だからこそ、自分自身で装着時間を管理し、最低でも歯科医師の先生から指示のあった装着時間は守るようにしましょう。
医師から指示のあったマウスピースごとの装着期間を守る
マウスピース矯正は、歯の移動にあわせて新しいマウスピースを付け替えていくことで、徐々に歯の移動が進みます。
医師から指示のあった装着期間より早く次のマウスピースを装着するのは絶対にやめましょう。
歯科医師から伝えられる装着期間はあくまで「最短期間」です。
「締めつけ感がなくなったかも」と勝手に次のマウスピースを装着してしまうと、歯や骨に大きなダメージを与えてしまう可能性があります。
決められた装着時間と装着期間を守りながら、計画どおりの治療完了を目指すようにしましょう。
1つのマウスピースを長い期間装着すれば、より効果的に歯を移動させることができますよ。
ちなみにキレイライン矯正の場合、「自分の都合に合わせて通院できる」というメリットがあります。
もしも通院と通院の間隔が空く場合は、それまで装着していた最後のマウスピースを装着し続けるようにしましょう。
通院の間隔が空けば、その分治療期間も延びますが、歯が元の位置に戻ることはありません。
◆ キレイラインの治療期間が気になる方はこちら。
治療完了後はリテーナーで歯の後戻りを防ぐ
※画像はキレイライン矯正のリテーナーです。
矯正治療完了後には、必ずリテーナー(保定装置)による保定治療期間が必要になります。
これは、動いた歯が治療前の歯並びに戻ろうとする「歯の後戻り」を防ぐためです。
せっかくきれいに歯が整っても、リテーナー(保定装置)を装着しないことで、歯が元の位置に戻ってしまっては、頑張って治療した意味がなくなってしまいます。
治療期間が延びるどころか、やり直しになってしまう恐れも…。
歯科医師の先生から指示のあったリテーナー(保定装置)の装着時間や期間などを守りましょう。
マウスピース矯正の治療期間は2ヶ月〜3年程度|まずは歯科医院で相談しよう
すきっ歯や八重歯、出っ歯をマウスピース矯正で治療した場合の一般的な治療期間(目安)は
- すきっ歯/6ヶ月〜1年半程度
- 八重歯(叢生)/3ヶ月〜2年程度
- 出っ歯/7ヶ月〜2年3ヶ月程度
※自社調べ
※歯並びの症状により異なります。
※効果には個人差があります。
マウスピース矯正の治療適応範囲内であれば、ワイヤー矯正とほとんど変わらない期間で、もしかするとワイヤー矯正よりも安く治療できる可能性もあります。
また、マウスピース矯正の方が適している症状の場合は、従来のワイヤー矯正よりも早い期間で治療を完了できる可能性もあります。
ご興味があれば、まずは歯科医院でカウンセリングを受け、自分の歯並びがマウスピース矯正に適応するか、期間や費用はどのくらいかなど相談してみましょう。
あなたに合った歯科矯正を見つけて、きれいな歯並びを目指してくださいね。
※本記事は2024年4月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
※保険適用外の自由診療となります。
※掲載している料金はすべて税込み価格です。