キレイライン矯正公式ブログ担当の小田です。
お子さまの歯科矯正を検討する際に気になるのが、費用やタイミングですよね。
- 子供の歯科矯正の費用って大人と同じくらい高いの?
- 子供の矯正治療はいつ始めたらいいの?
- まだ永久歯が生え揃ってない時期は、どんな治療をするの?
- 子供の歯科矯正にかかる期間はどのくらい?
など、いろいろと疑問も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、歯科医院に行く前に知って欲しい、子どもの歯科矯正(小児矯正)にかかる費用の目安について詳しく紹介していきます。
成長とともに変わる治療方法の違いも解説しているので、お子さまに歯科矯正を受けさせるべきか迷っているお父さんお母さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
歯の成長に伴い治療方法が変わる小児矯正
「子どもの歯並びが気になるんだけど、矯正治療っていつから始められるの?」
歯科矯正の開始時期について疑問に思う、お父さんお母さんも多いのではないでしょうか。
子どもの矯正治療のタイミングは、大きく分けて2回あります。
乳歯と永久歯が混在した時期に行う「1期治療」、もうひとつは永久歯がすべて生え揃った後に行う「2期治療」です。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1期治療
乳歯から永久歯に生え変わる時期(混合歯列期)に行うのが「1期治療」です。
顎骨の成長が活発な時期にあるため、骨格・歯並び・悪習癖の改善、永久歯が生えるスペースの確保などを目指し治療を行います。
1期治療の開始時期
一般的に乳歯が永久歯に生え変わる時期(おおよそ6歳〜11歳)に開始します。
ただし、3歳児検診などで反対咬合(受け口)を指摘された場合や、指しゃぶりなどの「悪習癖」がなかなかやめられない場合は、早めに始めたほうが治療効果が得られやすい場合もあります。
※乳歯が永久歯に生え変わる時期には個人差があります。
※1期治療の開始時期は、お子さまの歯や顎骨の症状、また各歯科医院の治療方針や治療方法などにより異なります。
1期治療のおもな治療装置
「1期治療」では、咬み合わせの状態や歯列の発育に応じ、床矯正装置やマウスピース型装置などさまざまな治療装置を使い分け治療を行います。
おもな治療装置 | 治療内容 |
---|---|
床矯正装置(拡大床) | 樹脂製のプレートと、歯を動かすための金属のバネでできた取り外し可能な装置のこと。「1期治療」では、不正咬合(咬み合わせ)の治療によく用いられます。顎のアーチを広げて歯を並べるスペースを作り歯列を整えます。 |
マウスピース型装置 | マウスピース型の取り外しが可能な治療装置。就寝時や日中の少ない装着時間で小さなお子様も負担なく装着できます。 上顎前突(出っ歯)、反対咬合(受け口)、開咬症(前歯が咬み合わない)、それぞれの症状に適した装置があります。悪習癖の改善にも効果があるとされています。 |
急速拡大装置 | 上顎に固定し、装置中央にあるネジを調整することで歯列のアーチを広げる治療装置。歯の土台となる骨が拡大されることで、永久歯がきれいに生え揃うスペースを作ります。 |
ペンデュラム | 上顎に固定して、おもに出っ歯や前歯に凸凹があるお子様に使用する装置。上顎の奥歯を後方に移動させます。 |
リンガルアーチ | 歯の裏側のアーチに沿わせたスプリングの弾力を利用して、歯を目的の方向へ動かします。 |
各装置によって治療費用は異なります。
※一装置あたりの相場で、治療総額とは異なります。
各装置を使った治療費用については、矯正歯科治療中にかかるお金でくわしく紹介しています。
咬み合わせの状態や治療の難易度、歯列の発育、また各歯科医院の治療方針によっても使用する治療装置や治療期間が異なります。
1期治療にかかる期間
1期治療にかかる期間は、お子さまの歯の症状により異なりますが、最短で1年、最長で4年程度です。
「キレイラインKIDS」は、一般的な小児矯正より低価格かつ短期間で、永久歯がキレイに生え揃うことを目指す治療プログラム。
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2期治療
永久歯が生え揃った後(永久歯列期)に行うのが「2期治療」です。
1期治療だけでは対応しきれなかった場合や、時期が過ぎて1期治療が行えなかった場合、永久歯を適切な位置に整え、歯並びや咬み合わせの改善を目指し治療を行います。
2期治療の開始時期
「2期治療」は、永久歯が生え揃ってから(おおよそ13歳〜成人)開始できます。
※永久歯が生え揃う時期には個人差があります。
※1期治療が終了して、永久歯が生え揃い2期治療を始めるまで、数年期間が空く場合もあります。
※2期治療の開始時期は、お子さまの歯の症状、また各歯科医院の治療方針や治療方法などにより異なります。
2期治療の主な治療矯正方法
「2期治療」では、成人の歯科矯正と同じ治療を行います。歯の症状や費用、目指す歯並びに応じ、ワイヤーを使ったブラケット矯正のほかマウスピース矯正など、さまざまな治療方法から選択できます。
おもな治療矯正方法 | 治療矯正の特徴 |
---|---|
ワイヤー表側矯正 | 歯の表側にワイヤーを装着して歯並びを矯正する方法。重度な叢生にも対応できますが、とても目立ちやすいというデメリットがあります。装置が目立ちにくい、透明のブラケットとワイヤーを使った審美ブラケットもありますが、一般的な表側ワイヤーに比べ、やや高額になります。 |
ワイヤー裏側矯正 | 歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着して歯並びを矯正する方法です。装置が目立ちにくい、表側矯正よりも虫歯のリスクがリスクが低いといったメリットはありますが、表側矯正に比べ治療期間が長くなり、高額になる傾向があります。 |
マウスピース矯正 | 歯にかぶせるタイプの透明の矯正装置。目立ちにくく取り外しが可能です。さまざまなブランドがあり費用に幅があります。症状が軽度な場合や部分的な矯正では、キレイライン矯正、インビザラインライトパッケージ、インビザラインインビザラインエクスプレスパッケージ、アソアライナーなど。 奥歯を含めた全体を治療する場合は、インビザラインコンプリヘンシブパッケージ、クリアコレクトなどが有名です。 |
咬み合わせの状態や治療の難易度、歯列の発育、また各歯科医院の治療方針によって矯正治療方法や治療期間は異なります。
その他の詳しい治療方法を知りたい方は、こちらの記事が参考になります。
歯や顎の状態や目指すゴールにより治療開始タイミングや治療期間は異なる
子どもの歯科矯正は、歯や顎の状態や、どこまでキレイにしたいのかによって、治療を開始するタイミングや治療期間も違ってきます。
お子様の歯科矯正の進め方は、大きく分けると3パターンあります。詳しくみてみましょう。
「1期治療」のみで治療が終了する場合
乳歯から永久歯に生え変わる時期(混合歯列期)に行う「1期治療」のみで顎の骨格がうまく改善されていれば、そのまま治療が完了する場合があります。
「1期治療」のみで治療が終了するパターン例
- 顎の骨格が改善されて、それ以上の矯正治療が不要であると判断された場合
- 永久歯がきれいに生え揃うスペースが十分に確保されている場合
- 悪習癖が改善されたことで歯並びが整ってきた場合
- 本人や保護者の判断で、目指す歯並びになったと判断した場合
「1期治療」のみで治療が完了できれば、治療期間や費用をグッと抑えることができます。
「1期治療」+「2期治療」へ移行する場合
「1期治療」で顎の骨格が改善されていると、スムーズに「2期治療」へ移行することができます。
「1期治療」+「2期治療」へ移行するパターン例
- 「1期治療」だけで歯並びや顎の骨格が改善されていないと判断された場合
- 「1期治療」でだいぶ改善されたが、もっと歯並びをきれいに整えたい場合
「1期治療」と「2期治療」どちらも行う場合は、料金が調整されトータルの費用が安くなる場合があります。また、大人になってから歯科矯正をやり直したり、その場合に永久歯を抜歯する確率が減ったりするメリットも。
「2期治療」から始める場合
「1期治療」を行うタイミングを逃した場合は、永久歯がすべて生え揃った後(永久歯列期)に「2期治療」を行います。
「2期治療」から始めるパターン例
- 骨格的な問題はなく、単純に歯並びに問題があり「1期治療」が不要だった場合
- 「1期治療」をする時期を逃し、永久歯が生え揃ってしまった場合
「2期治療」から始める場合は、歯並びや顎の症状により「1期治療」を行った場合よりも、「2期治療」の期間が長くなり、負担が大きくなることがあります。
いずれにしても、歯と顎骨の状態や、永久歯の生え変わりの経過を観察しながら、適切なタイミングで治療を始めることで、「2期治療」の期間を短縮できる場合もありますよ。
永久歯が生え揃う前に矯正歯科治療をするメリットはあるの?
永久歯が生え揃う前(混合歯列期)、いわゆる「1期治療」に矯正歯科治療をすることで「2期治療」をする必要が無くなったり、「2期治療」へ移行した場合でも料金が調整されトータルの治療費用が安くなったりする場合があります。
「1期治療」を検討する場合は、費用面以外のメリットとデメリットにも留意しておきましょう。
「1期治療」を行うメリット
顎骨の成長が活発な時期や、乳歯が永久歯に生え変わるタイミングで「1期治療」を行うと、以下のようなメリットが得られます。
- 歯列や咬合に悪影響を及ぼすと言われる悪習癖が改善しやすい
「口呼吸、舌癖、爪を噛む、指しゃぶり」など、放っておくと歯列や咬合に悪影響を及ぼすと言われている悪習癖が、無理なく改善しやすくなります。
- 抜歯を伴う歯科矯正治療を回避できる場合がある
「1期治療」で骨格を整えておくことで、永久歯がキレイに並ぶスペースを確保しやすくなります。そのため、将来抜歯して歯列のスペースを確保する可能性が低くなります。
- 顎骨の発育をコントロールしやすい
「1期治療」では、おもに顎の骨格を整えることがメイン。顎骨も柔軟なため顎の大きさやバランスが整えやすいといったメリットがあります。
- 虫歯が予防できる
治療中は定期的に歯科医院に通うことになるので、都度歯の健康状態をチェックすることになり、虫歯予防にも効果的です。
「1期治療」を行う際の注意点
「1期治療」は、早ければ小学校入学前に開始するお子様も少なくありません。特に年齢が低いお子さまは以下の点に注意しましょう。
- 子供にとってストレスとなることがある
特に年齢の低いお子様は、治療装置の必要性をうまく理解できないため、慣れない矯正装置でストレスを感じることがあります。楽しく歯科矯正できる環境づくりが大切です。
- 治療装置によっては歯磨きがしづらく虫歯のリスクが高まる
特に固定式の治療装置の場合、歯磨きがしづらいことがあります。そのため磨き残しが起こりやすく虫歯のリスクも高まります。仕上げ磨きやおやつの管理などで虫歯を予防することが大切です。
- 「1期治療」+「2期治療」で治療期間が長くなることがある
「1期治療」で顎骨を整えた後に「2期治療」を受ける場合、治療期間が長くなることがあります。症状やタイミングによっては、幼少期から思春期まで長期間治療を継続するケースも。
- 適切に装置を着けないと効果が薄れる
治療装置は、それぞれ装着時間や装着期間が決められています。適切な装着時間を守らなければ、治療が長引いたり思ったような治療効果が得られないことがあります。矯正治療の必要性を理解し、継続して装着できるよう促すことが大切です。
「1期治療」を行うメリットはこちらで詳しく説明しています!現在歯の生え変わり途中のお子さんをお持ちの方はぜひご覧ください。
子どもの矯正歯科治療中にかかる費用はいくら?
「子供の歯科矯正といっても、大人と同じくらい高額なのかしら?」
子供の歯科矯正の費用について、不安に思っている親御さんも少なくありませんよね。
子どもの歯科治療は、歯科医院によって設定した治療料金やプラン、料金体系などが異なります。
さらに「1期治療」だけで終了するのか、「1期治療」と「2期治療」を両方受けるのかによっても、治療にかかる費用が大きく変わります。
以下で治療の流れとともに、費用の相場を算出してみたので参考にしてみてください。
小児矯正歯科治療スタート前にかかるお金
内容 | 目安の費用 |
---|---|
初診相談・カウンセリング料 | 無料~ 約5,500円 |
精密検査・診断料 | 無料~ 約55,000円 |
歯科治療スタート前のトータル費用 | 無料~ 約60,500円 |
※自社調べ
初診相談・カウンセリング料:無料~約5,500円
初診相談では、歯並びや口内の状態、治療に対するお子さん・保護者の希望、どんなことが気になっているのかを、歯科医師が詳しく伺います。その後、歯並びの問題点や矯正治療の流れ、治療期間、治療費用などについて説明します。
初回のカウンセリングは無料という歯科医院もあるので、子どもの歯科矯正を迷われている方も、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
精密検査・診断料:無料~約55,000円
初診相談やカウンセリングを受けて治療を希望する場合、顔や口内のレントゲン撮影などの精密検査を行い、お子さんの歯並びや顎の問題点を確認します。
検査結果をもとに、具体的な治療計画を立てていきますが、必要であれば、治療開始前に虫歯や歯周病の治療を行います。
後半でも詳しく説明しますが、トータルフィー制(総額制)の場合、精密検査や診断料などが矯正治療費に含まれ無料となる歯科医院もあります。
※歯科医院によって検査の内容は異なります。
矯正歯科治療中にかかるお金
子どもの矯正歯科治療は、歯並びの症状や使用する装置の種類によって費用に大きな幅があります。
たとえば、「1期治療」のみで治療が終了するケースや「2期治療」から始めるケース、「1期治療」から「2期治療」へ移行して両方行うケースによっても費用は異なります。
「1期治療」の費用相場:約11~55万円
「1期治療」では、咬み合わせの状態や歯列の発育に応じ、床矯正装置やマウスピース型装置、拡大装置などを使い分け治療を行います。
各矯正治療方法の費用の目安
おもな治療方法 | 費用の目安 |
---|---|
床矯正装置で治療 | 約11万円〜 44万円 |
マウスピース型装置で治療 | 約11万円〜 55万円 |
拡大装置で治療 | 約11万円〜 44万円 |
※上記費用はあくまで一例であり、歯や顎の症状や使う装置の数、歯科医院ごとに費用は異なります。
まれに「1期治療」から、歯1本ずつにブラケットという留め具をつけ、そこにワイヤーを通して歯を動かすマルチブラケット(ワイヤー矯正)で矯正治療を行う歯科医院もあります。
「マルチブラケット」による治療費用は、一般的な「1期治療」よりも高額になります。装置が目だちにくい「審美ブラケット」の場合、さらに費用がかかることがあります。
治療装置の種類によっても費用は異なり、使用する装置の数が多ければ多いほど高額になります。症状が軽い場合は装置の交換も少なく済みますが、歯並びや顎の改善経過によっては装置の交換数が増えることがあります。
各治療装置の費用例(一装置あたり)
装置の種類 | 一装置あたりの費用例 |
---|---|
床矯正装置 | 約33,000円〜 55,000 |
マウスピース型装置 | 約16,500円〜 22,000円 |
拡大装置 | 約33,000円〜 55,000円 |
ペンデュラム | 約38,500円〜 55,000円 |
リンガルアーチ | 約33,000円〜 55,000円 |
※上記費用はあくまで一例であり、装置の種類や歯科医院ごとに費用は異なります。
また、指示通りの装着時間や使用方法を守らないと、期待通りの治療効果が得らません。治療装置を作り直したり、治療が長引き通院費が増えたりと、結果的に治療費がかさんでしまうことも留意しておきましょう。
「2期治療」の費用相場:約22~110万円
※2期治療として調査した費用相場です
「2期治療」の治療方法は、いわゆる「大人の歯科矯正治療」とほぼ同じです。ワイヤー矯正やマウスピース矯正で、歯並びや咬み合わせを整えていきます。
「2期治療」では、歯の症状や目指す歯並びに応じて、矯正装置の種類を選択できる場合があります。
各矯正治療方法の費用の目安
※2期治療としての調査結果
おもな治療方法 | 費用の目安 |
---|---|
表側ワイヤー矯正 | 奥歯を含む全体矯正の場合:約198,000円〜1,100,000円 |
裏側ワイヤー矯正 | 奥歯を含む全体矯正の場合:約330,000円〜1,650,000円 |
マウスピース矯正 | 上下の前歯を中心とした場合:約110,000円〜770,000円 奥歯を含む全体矯正の場合:約550,000円〜1,100,000円 |
※上記費用はあくまで一例であり、装置の種類や歯科医院ごとに費用は異なります。
ポイント
「1期治療」と「2期治療」を受けるのが同じ歯科医院でなくても「1期治療」が済んでいれば、「2期治療」へ移行する時に料金が調整され、トータルの費用が安くなる場合があります。この場合、「2期治療」から開始する場合と費用が異なります。
裏側ワイヤー矯正は装置が目立ちにくいメリットがありますが、一般的なワイヤー矯正に比べると費用が高くなる傾向にあります。
また取り外しが可能なマウスピース矯正は、部分矯正をするのか、奥歯を含む全顎を矯正するのかで費用に大きな幅があります。
マウスピースブランドによっても費用は異なるため、マウスピース矯正を検討する時は、どのブランドのマウスピースを使用するのか、歯科医院に確認してみましょう。
費用を少しでも抑えて矯正治療を受けるためには、どんな装置を扱っているか、さらには「1期治療」と「2期治療」を続けて行った場合の費用はどのくらいなのか、しっかりとリサーチしたうえで、お子さまに合った歯科医院を選びましょう。
調整料・処置料:無料〜1回約11,000円
矯正歯科治療中、来院ごとにかかる費用です。歯並びの経過観察や装置の調整、歯みがきのチェック・指導料、装置を交換するための歯型採取料などが含まれます。
※医院によっては治療費用に調整料が含まれている場合もあります。
矯正歯科治療にかかるお金は、後で詳しく紹介する料金体系(処置制かトータルフィー制か)によっても異なります。
あくまで目安として参考にしてみてくださいね。
矯正歯科治療後にかかるお金
矯正歯科治療が終了した後は、歯並びが後戻りしないように歯を固定する保定装置(リテーナー)を装着する必要があります。
「1期治療」 保定装置代金:無料〜約66,000円
保定装置(リテーナー)とは、矯正歯科治療後、歯並びが後戻りしないように装着する器具のこと。取り外しができるワイヤータイプやマウスピースタイプ、針金を歯に固定するタイプなどがあります。
歯科医院により、保定装置(リテーナー)代が、矯正費用として料金に含まれている場合もあります。
保定装置(リテーナー)装着のパターン
「1期治療」のみで矯正歯科治療を終了する場合
→「1期治療」の後に永久歯の生えかわりまで経過観察後、保定装置(リテーナー)の装着が必要な場合があります。
「1期治療」の後すぐに「2期治療」に移行する場合
→「2期治療」の後に保定装置(リテーナー)を装着します。
「2期治療」のみで矯正歯科治療を終了する場合
→「2期治療」の後に保定装置(リテーナー)を装着します。
「1期治療」の後に保定装置(リテーナー)を使うかどうかは、その後の治療計画や歯や顎の状態によっても異なります。
「1期治療 」保定観察料:無料〜1回約5,500円
保定期間中は定期的に通院し、後戻りや咬み合わせなどの経過観察を行います。
低年齢のお子様の保定観察の場合、まだ乳歯が残っている場合があるため、永久歯への生え変わりの経過などをチェックし、虫歯予防の指導なども行います。
「2期治療」 保定装置代金:無料〜約88,000円
「2期治療」終了後は、必ず保定装置(リテーナー)を使って歯を固定していきます。使用する保定装置(リテーナー)は、大人と同じものを使用。
取り外しができるワイヤータイプやマウスピースタイプ、針金を歯に固定するタイプなどがあり、それぞれ価格も異なります。
歯科医院により、保定装置(リテーナー)代が、矯正費用として料金に含まれている場合もあります。
「2期治療」 保定観察料:無料〜約6,600円程度
「1期治療」後同様、保定期間中は定期的に通院し経過観察を行います。歯の後戻り・咬合・歯肉炎・口腔内清掃状態の確認、保定装置(リテーナー)の再製作が必要な場合は歯形の採取が必要となります。
保定装置(リテーナー)の装着をさぼると、せっかくきれいにそろった歯並びが後戻りしてしまいます。場合によっては矯正歯科治療をやり直す可能性もあるため、保護者の方がしっかりとサポートしてあげることが大切です。
保定期間や保定装置(リテーナー)についてもう少し詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
小児矯正はクリニックにより料金体系がさまざま
小児矯正の矯正歯科治療料金には、治療中〜保定期間までに必要なすべての料金を事前に全額支払う「トータルフィー制(定額制)」と、矯正装置代や毎月の処置料金、保定装置代など、各料金が発生した際に都度支払う「処置別支払い制」の2種類があります。
どちらの支払い制度を導入しているかは、歯科医院により異なります。
「トータルフィー制 (総額制)」
トータルフィー制(総額制)とは、矯正歯科治療開始から保定期間までにかかる費用を治療開始前に全額支払う料金制度のこと。総額制やセット料金とも呼ばれています。
先に矯正歯科治療にかかる費用を全額支払うことで、装置や通院にかかる費用を追加で支払わなくても良いのがメリットです。
ただし、矯正治療中に発生する虫歯治療料金や、治療終了後のメンテナンス料、拡大床、抜歯代などは含まれていません。
トータルフィー制(総額制)に含まれる料金内容はクリニックにより異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
「処置別支払い制」
「処置別支払い制」とは、毎回の処置費用などをその都度支払う料金制度のこと。従来からの矯正歯科治療の支払い方法で、 「矯正装置代」「保定装置料金」など、各料金がそれぞれ設定されているのが特徴です。
1回で高額な費用を支払わなくて良いのがメリットですが、通院のたびに「調節費(処置料)」を支払う必要があります。
そのため、予定よりも治療が長引いてしまうとその分費用がかさみ、結果「治療総額が大幅にオーバーしてしまった…。」ということも。
矯正歯科治療が開始する前に治療計画や総額の予想をしっかりと立てておきましょう。
処置別支払い制でも上限設定を設けているクリニックもあります。詳しくは通院のご予定がある歯科医院にて相談してみてくださいね。
費用のモデルケース例
※消費税が別途必要なケースがあります。
モデルケース1
モデルケース2
モデルケース3
モデルケース4
また、1期治療の後、2期治療へ移行して矯正歯科治療を行う場合は、費用が調整されるため、1期治療、2期治療のみで矯正歯科治療を受ける場合に比べ、トータルの費用が安くなる場合があります。
各治療パターンの料金目安例
「1期治療」のみの場合 | 41万8,000円 |
「2期治療」のみの場合 | 71万5,000円 |
「1期治療」+「2期治療」を受ける場合 | 2期治療費は1期治療費を差し引いた金額 71万5,000円ー41万8,000円=29万7,000円 ※トータルすると71万5,000円 |
つまり、「1期治療」+「2期治療」を受けることで、実質「1期治療」費が無料になるケースも!
お子さまの歯科矯正を検討しているのなら、断然「1期治療」から始めたほうが、コストパフォーマンスが良いです。
※歯科医院によって割引額は異なります。
子どもの歯科矯正にかける予算や支払い計画は各家庭によって違います。また、症状や装着する装置の種類によってもトータル費用は大きく変わります。
追加料金が心配な方は「トータルフィー制」、なるべくローンは組まずに一回の支払額の負担を軽くしたい方は「処置別支払い制」がおすすめです。
上記で挙げたモデルケースはあくまで費用の目安です。2つの支払い体系の違いをよく理解し、歯科医院や歯科矯正法を選ぶ際の参考にしましょう。
子どもの歯列矯正は保険適用の対象になる?
子供の歯科矯正に保険が適用されるのか、適用外なのかによって、歯科矯正にかかる費用は大きく変わってきます。
子どもの歯科矯正は、大人の歯科矯正と同じく原則として自由診療のため、一部のケースを除き健康保険の対象外です。
一部のケースとは、先天性の病気が原因で生じる咬み合わせの異常や、顎の外科手術が必要となる顎変形症(がくへんけいしょう)の手術前、手術後の矯正治療です。
大人の歯科矯正同様、咬み合わせや見た目の改善を目的とした治療などは、保険が適用されないため留意しておきましょう。
小児矯正は医療費控除の対象になる?
医療費控除とは、自分自身や家族のために支払った医療費が1年間で税込10万円以上となった場合、確定申告により納めた税金の一部が還付される制度のこと。
小児矯正といえどトータル費用は11〜165万円と高額ですから、医療費控除の対象になるかどうかは気になるところですよね。
子供の歯科矯正は、子供の成長や機能改善のための治療行為として認められているため、基本的には医療費控除の対象となります。
たとえば、「咬み合わせが悪くしっかりと噛むことができない」「歯並びの悪さが原因でうまく発音ができない」など、「1期治療」「2期治療」ともに、機能を改善する方法として矯正歯科治療が必要と認められたケースです。
いっぽう、大人の歯科矯正は「診断名がつく病気の治療」のケースに限られており、審美目的(予防や治療目的ではなく、歯並びをキレイにする)の矯正歯科治療は医療費控除の対象とはならないため注意が必要です。
子供の矯正は大人の矯正より費用を抑えらえる可能性大!まずは歯科医院でご相談を
乳歯と永久歯が混在する時期は、歯や顎の発達にとても大事な時期です。
この時期に悪習癖を改善し、キレイに永久歯が生えるように土台を整えておくことは、お子様の将来の歯の健康のためにも大切です。
ベストなタイミングを逃さず矯正歯科治療を始めておけば、大人になってからの歯科矯正が必要なくなったり、費用や治療期間が抑えられたりする可能性も。
歯科矯正は基本的に自由診療ではありますが、症状や矯正期間、使用する治療装置、どこまでキレイな歯並びにしたいかなどによって、費用は大きく変わります。
また、さまざまな料金体系や支払い方法があるので、金銭的に不安という方も、まずは歯科医院に相談してみましょう。
お子様のお口の中の状態を診て、適切な治療時期や治療費用を提案してくれるはずですよ!
※本記事は2024年4月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
※保険適用外の自由診療となります。
※掲載している料金はすべて税込み価格です。