原田聡先生
桑名はらだ歯科クリニック 院長
【経歴】
2001年 朝日大学歯学部卒業
2001年 医療法人美和会 明正歯科勤務
2004年 守山中央歯科 勤務
2005年 医療法人愛健会 愛健歯科勤務
2007年 弥富市 医療法人愛健会 エムデンタルクリニック 院長
2016年 桑名はらだ歯科クリニック 開院
東京医科歯科大学ペインクリニック登録研修医
名古屋よしもと所属
【資格・所属学会】
インビザライン認定医・日本口腔インプラント学会専修医・臨床研修歯科医師指導医・日本口腔インプラント学会・日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会・日本歯科心身医学会・日本口腔検査学会・日本口臭学会
その他所属学会多数
【講演・著書】
味覚障害セミナー、原田流口臭治療セミナー、舌痛症セミナーなど講演多数
歯科における味覚障害治療(シエン社)、デンタルダイヤモンド TC育成塾(デンタルダイヤモンド社)
など著書多数
◆ 桑名はらだ歯科クリニックのキレイライン矯正予約ページはこちら
キレイライン公式ブログ担当の小田です。
よく「歯科矯正は痛い」と言いますよね。
歯並びを治したいと思っても、「痛い」と聞くと不安になってしまうものです。
最近ではマウスピース矯正の人気が高まってきていますが、
「マウスピース矯正も痛いの?」
「痛いってどのくらい?」
「いつまで痛みが続くの?」
と気になっている方も多いようなので、今回はマウスピース矯正で治療したときの痛みについて解説していきます!
※画像はキレイライン矯正のマウスピースです。
マウスピース矯正は、マウスピースで歯に力をかけて歯列を整えていく矯正治療法です。
昔からあるワイヤー矯正も「歯に力をかけて動かす治療」という点では同じしくみです。
もちろん、もともとの歯の状態や痛みの感じ方には個人差がありますが、どちらも基本的に、治療中は多少の痛みがあると考えたほうがいいでしょう。
この記事では、マウスピース矯正に焦点を当てて、痛みが出てしまう原因や、痛みの強さなどについてわかりやすく解説していきます!
痛みを和らげる方法も紹介するので、これからマウスピース矯正を始めたい方はぜひ参考にしてくださいね!
それでは、マウスピース矯正で痛みを感じてしまう原因について理解を深めていきましょう。
痛みの原因がわかると、痛みを感じたときも落ち着いて対処できますよ。
マウスピース矯正で痛みを感じる3つの主な原因
矯正歯科治療は、矯正装置で歯に力をかけて動かしていく治療です。
ワイヤー矯正
歯科医師が歯の動きを確認しながら手作業でワイヤーを調整していきます。
マウスピース矯正
精密に計算して作られた複数枚のマウスピースを交換しながら装着して、徐々に歯が動くように導いていきます。
どちらの矯正装置でも歯が動く過程で痛みを生じる可能性がありますが、ここでは、マウスピース矯正で痛みを感じる原因について、主なものを3つ紹介していきます。
【1】矯正力によって歯が動く痛み
※画像はキレイライン矯正のマウスピースです。
矯正力により歯が動こうとするときに、痛みを感じることがあります。
その原因は、歯に力が加わることによって歯を支えている骨やその周りの組織の状態が変化し、痛みの原因物質を放出することにあります。
ここでは、歯が動くしくみと痛みとの関係を詳しく見ていきましょう。
◆ 矯正歯科治療で歯が動くしくみ ◆
私たちの歯と歯の間には、「歯槽骨」という歯を支える骨があります。
そして歯槽骨と歯の間には、「歯根膜」というクッションのような組織があります。この歯根膜には一定の厚みで保たれるという性質があり、大切な役目を持っています。
マウスピースを装着すると、歯に弱い力が加わります。そしてその力は、歯根膜にも伝わります。
下の図は左から右に力をかけているところですが、歯の右側の歯根膜は押しつぶされるように縮んで、反対側の歯根膜は引っ張られて引き伸ばされていますね。
歯根膜には一定の厚さを保とうとする性質があるため、一時的に縮んだり伸びたりしても、右側の歯根膜も左側の伸びた歯根膜も、元の厚さに戻ろうとします。
縮んでしまった右側の歯根膜は元の厚さに戻るために、すぐ横にある骨(青色)を溶かして広がろうとします。そのため、骨を溶かす細胞(破骨細胞)の働きが活発になります。
伸びてしまった左側の歯根膜は、元の厚さに縮むため骨(緑色)を作ろうとします。そのため、骨を作る細胞(骨芽細胞)が活発になります。
骨を溶かす「破骨細胞」と骨を作る「骨芽細胞」の働きで、どちらの歯根膜も元の厚さに戻りました。
こうして骨がなくなったぶんだけ、歯が右側に移動しました。
矯正歯科治療で歯を動かすということは、これを何度か繰り返すということです。
この歯が動く過程のなかで痛みを生じやすいのは、歯根膜が伸縮するときと歯槽骨が吸収されるとき。
歯根膜が伸び縮みしたり、歯槽骨が溶けたりするときに痛みの原因となる物質が放出されるのです。
また、それ以外にも、矯正治療によって歯が動いているときは歯が敏感になります。
なにかを噛んだり歯がぶつかったりすると、普段より強い痛みを感じることもあります。
【2】マウスピース装置やアタッチメントが当たる痛み
マウスピース矯正では、歯茎や口の中の粘膜にマウスピースやアタッチメントが当たって痛みを感じることがあります。
アタッチメントとは、歯の表面に取り付ける樹脂製の小さな突起物のことです。
アタッチメントを取り付けることで、歯にかける力をコントロールしやすくなるというメリットがあるのですが、突起物が歯の表面にあるため、人によっては違和感を感じることもあります。
もしマウスピースやアタッチメントが口の中に当たって痛みを感じるようなら、通院中の歯科クリニックで調整できる可能性があるので、相談してみるとよいでしょう。
なお、アタッチメントはすべてのマウスピース矯正で使うわけではありません。
マウスピースブランドによってはアタッチメントを使わないところもあります。
【3】マウスピースを着脱する時の痛み
※画像はキレイライン矯正のマウスピースです。
マウスピースを着けたり外したりするときにも、痛みを感じることがあります。
なぜなら、矯正用マウスピースは現在の歯並びとまったく同じかたちに作られているわけではなく、歯が動くことを想定して、未来の歯並びに合わせて作られているからです。
今の歯並びの状態と異なる型のマウスピースを装着するため、なじむまでは着脱時に痛みを感じてしまうのです。
とくにこのような場合は痛みを感じることが多いです。
!注意!
- 初めてマウスピースを装着したとき
- 新しいマウスピースに交換したとき
また、矯正用マウスピースは、歯科医師に指示された時間を守って装着することが必要です。
痛みがあるからといって長期間マウスピースを装着しないでいると、せっかく動き始めた歯が後戻りしてしまうことがあります。
後戻りが起きてしまうと、装着時にさらに痛みが出る場合もあるので、かならず指示された装着時間を守るようにしてください。
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歯茎の炎症やむし歯が痛みの原因となっていることも!
矯正中の痛みの原因は、歯肉炎などによる歯茎の炎症や腫れ、むし歯ということもあります。
ズキズキとした痛みがずっと続くようなら、歯周病やむし歯を疑ってみましょう。
矯正歯科治療を始める前は口腔内の健康状態に問題がなくても、マウスピースを装着したまま飲食したり、マウスピースのクリーニングが不十分だったりすると、歯周病やむし歯になってしまうことがあります。
矯正歯科治療中に歯茎や歯の異常に気づいたときは、早めに歯科医師に相談してください。
◆ 矯正中の虫歯治療については、こちらの記事でくわしく解説しています。
ここからは、実際にマウスピース矯正の痛みが続く期間や痛みの程度・感じ方について紹介していきます。
マウスピース矯正の痛みはいつまで続く?どのくらいで慣れる?
※画像はキレイライン矯正のマウスピースです。
マウスピース矯正に興味がある方にとって、痛みがどのくらいなのかは気になるところですよね。
ここでは、多くの方が心配している「いつまで続くのか」「どのくらい痛いのか」について解説します。
ただし、痛みの感じ方には個人差があります。
ここでは一般的な痛みについて解説しているので、あくまで参考のひとつとしてご覧ください。
矯正治療中の痛みは数日程度で慣れることが多い
マウスピースを装着し始めたばかりのころは、多くの方が痛みを感じます。
「いつまで痛いのが続くの!?」
と不安になる方もいるようですが、この痛みの原因はマウスピースを装着することによって歯が動き始めたからです。
たとえばキレイライン矯正の場合、とくに最初の2日程度は痛みを感じやすいのですが、しだいにマウスピースに歯がなじんで、痛みは薄れていきます。
治療計画に合わせて歯が動くと、次のステージに進むため新たなマウスピースに交換しますが、このときも最初の数日は痛みを感じます。
このようにマウスピース矯正でも多少の痛みを伴いますが、治療が終了するまでずっと痛いわけではありません。
2日程度で慣れることがほとんどなので、それほど心配しなくてもいいでしょう。
眠れないほど痛い?!マウスピース矯正はどんな痛み?
これからマウスピース矯正を始めたい方にとっては、「どんなふうに痛むのか」も重要ですよね。
マウスピースによる痛みの感じ方は、「きつく締め付けられているよう」「引っ張られている感じ」と表現されることが多いです。
我慢できないほどの強い痛みは感じにくいでしょう。
なぜなら、マウスピース矯正は強い力で一気に歯を動かすのではなく、複数枚のマウスピース型矯正装置を使って、数ミリ単位で徐々に歯を動かしていく治療法だからです。
「痛くて眠れない」「痛みで何もできない」
といった強い痛みが起こることはあまり心配しなくてもいいでしょう。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正どっちが痛い?
ワイヤー矯正もマウスピース矯正も、矯正装置で力をかけて歯を動かす治療法です。
ただし、マウスピース矯正が精密に計算された矯正用マウスピースで必要な力をかけていくのに対し、ワイヤー矯正は手作業で調整したワイヤーで歯を締め上げていくため、痛みを感じやすいといわれています。
また、ワイヤーを通すためのブラケットを歯に取り付けるため、口の中の粘膜などに当たって痛んだり、口内炎ができたりといったトラブルを生じやすい傾向があります。
そのため、痛みを感じる可能性が高いのはワイヤー矯正と考えられます。
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キレイライン矯正は急激な変化を与えない・痛みを抑えた治療法!
マウスピース矯正にはさまざまなブランドがありますが、キレイラインは前歯を対象とする部分矯正で、歯並びを整えるマウスピース矯正です。
複数枚のマウスピースを使い、徐々に歯を動かしていくことで、歯に急激な変化を与えないよう考えられているため、痛みを感じにくく、徐々に歯並びを整えられる治療法なんですよ。
◆ キレイライン矯正の痛みが気になる方は、こちらでくわしく解説しています。
マウスピース矯正は強い痛みが出ることはほとんどないことが分かりましたが、最後に、痛みが出た場合の対処法について紹介します。
マウスピース矯正中の痛みを和らげる方法
※画像はキレイライン矯正のマウスピースです。
もしマウスピース矯正を始めたあとに痛みを感じてしまった場合は、次の3つの方法で対処できます。
鎮痛剤を服用する
矯正中の痛みは鎮痛剤で緩和できます。
あらかじめ鎮痛剤を処方してくれる歯科クリニックも多いので、痛みがあってつらいときは、鎮痛剤を服用して様子を見ましょう。
痛みは2日程度で落ち着きますが、鎮痛剤を服用しても我慢できないほどの強い痛みがある場合は、早めに通院中のクリニックに連絡するようにしましょう。
柔らかい食事を摂るようにする
マウスピース矯正では、食事をとるときはマウスピースを外す必要がありますが、それでも食事中に痛みを感じることがあります。
その理由は、歯が動いている最中は歯が不安定になっており、痛みを感じやすい状態だからです。
痛みがあるときは固いものは避けて、柔らかいものを食べるようにするのがおすすめです。
◆ 柔らかい食事の一例
- お粥
- スープ
- 卵料理
- 豆腐
- ヨーグルト
マウスピースを調整してもらう
※画像はキレイライン矯正のマウスピースです。
マウスピースが歯茎や口の中の粘膜に当たって痛い場合は、歯科クリニックでマウスピースを調節してもらうのがおすすめです。
クリニックが遠かったり通院する時間がとれなかったりする場合は、自分でやすり等でマウスピースを削って調整することもできますが、できれば歯科医師の判断のもとでおこないたいところです。
マウスピースが口の中に当たって痛むようなら、まずは通院中の歯科クリニックに相談しましょう。
マウスピース矯正の痛みの感じ方は人それぞれ!気になるときは早めに歯科医師に相談を
マウスピース矯正中に痛みが生じてしまう原因は、主に3つあります。
- 矯正力によって歯が動いている
- マウスピース装置やアタッチメントが当たっている
- マウスピースがまだ歯になじんでいない
これらは時間とともに解決することも多いのですが、気になる場合は、次の3つの対処法を試してみましょう。
- 鎮痛剤を服用する
- 食事を柔らかいものにする
- マウスピースを調整する
痛みの感じ方には個人差がありますが、たいていは2日程度で痛みに慣れてきます。
痛みがあるときは不安に思うかもしれませんが、「歯がしっかり動いてる!」と前向きに考えると、気持ちが楽になりますよ。
マウスピース矯正は多少の痛みを伴う治療ですが、原因と対処法を理解しておけば、安心して治療に臨めるようになります。
今まで痛みがこわくて矯正歯科治療をためらっていた方も、今よりもっと自信を持てる笑顔を手に入れるために、一歩を踏み出してみませんか?
キレイライン矯正は、複数枚のマウスピースを交換しながら装着する、歯に急激な変化を与えない治療法です。
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- 痛みを感じにくい
- リーズナブルな価格
- 透明のマウスピースなので目立ちにくい
- マウスピースの着け外しができる(※)
- 目立ちやすい前歯を治療できる
※1日20時間以上の装着が必要です。
初回検診でキレイライン矯正が適応となった場合でも、無理にご契約をおすすめすることはありません。
自宅でゆっくり検討することもできますよ。
患者様にとって多くのメリットがあるキレイライン矯正を試してみたい方は、ぜひお気軽に初回検診でお悩みを聞かせてくださいね。
※本記事は2024年4月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
※保険適用外の自由診療となります。
※掲載している料金はすべて税込み価格です。