金子哲章先生
おおじま駅前歯科・大島駅前矯正歯科 院長
【経歴】
2018年 明海大学 卒業
2019年 明海大学病院 入局
2020年 高倉町歯科クリニック 入局
2020年 イーアス高尾歯科 入局
2021年 コレクトデンタルクリニック 八王子 院長就任
2023年 おおじま駅前歯科•大島駅前矯正歯科 開設
◆ おおじま駅前歯科・大島駅前矯正歯科のキレイライン矯正予約ページはこちら
キレイライン公式ブログ担当の小田です。
「ホワイトニングで歯が痛いのはどうして?大丈夫なの?」
「家に帰った後に痛くなってきたんだけど、いつまで痛いんだろう…」
魅力的な白い歯にあこがれてホワイトニングを始めてはみたものの、施術後に痛みを感じると不安になりますよね。
また、ホワイトニングをしてみたくても痛みが心配で、もう一歩が踏み出せない方もいるのではないでしょうか。
ホワイトニングの施術によって「痛い」「しみる」と感じる方は多いものの、その痛みは数時間から2日程度で収まるケースがほとんどなので心配はありません。
でも、痛いことが心配ないと言われても、なぜ痛くなるのかがわからないままでは、不安な気持ちは変わらないですよね。
そこでこの記事では、ホワイトニングによって痛みが出る仕組みや、痛いと感じる原因をわかりやすく解説します。
また、施術後の痛みを抑える対処法と、知っておきたい痛みの予防法についてもくわしく紹介していきます。
痛いから次の施術をどうしよう…と迷っている方や、興味はあるけど痛いのは苦手だからとためらっている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
ホワイトニングをしたら痛い!これって大丈夫なの?いつまで痛い?
むし歯の治療なら多少の痛みは覚悟していても、「歯を白くするだけなのに痛いって大丈夫なの?」と疑問に思いますよね。
ホワイトニングで感じる痛みは、1〜2日で収まるケースが大半です。
痛みには個人差があるため一概には言えないものの、歯や歯ぐきの違和感・痛がゆさ・しみるような痛みと表現されます。
すぐに収まりそうでもやっぱり心配…そんなホワイトニングで痛いと感じる理由とどのくらい痛むのかを、くわしく見ていきましょう。
ホワイトニングで痛い・しみる理由は歯の構造と刺激に関係がある
ホワイトニングで痛みを感じるのは、使用するホワイトニング剤の影響で歯が刺激を受けやすい状態になっているからです。
歯を構成しているのは、外側からエナメル質・象牙質・歯髄。
ホワイトニング剤に含まれる薬剤には、内側の象牙質の色素を分解する作用と、表面のエナメル質をくもらせて象牙質の色を透けさせないようにする作用があります。
エナメル質は薬剤がしみない構造ですが、象牙質には歯髄からたくさんの神経が伸びています。
このため、象牙質がホワイトニング剤に含まれる成分の刺激を受けると、神経によって「痛み」として感じるのです。
また、薬剤が口内に流れると喉に痛みを感じるケースもあります。
check✓
オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングでは使用する薬剤が異なる
歯科クリニックで行うオフィスホワイトニングだけでなく、自宅でできるホームホワイトニングも人気ですよね。
歯科医師や歯科衛生士が施術するオフィスホワイトニングでは、有資格者のみが取り扱える過酸化水素が含まれた薬剤を使用します。
また、ホームホワイトニングに使う薬剤と比べると薬剤の成分も高濃度。
歯が白くなるスピードは早めですが、痛みが出るリスクが上がる可能性があるのも事実です。
ホームホワイトニングは薬剤の濃度が低い分だけ効果も薄いのかな?と思いきや、実はオフィスホワイトニングとは異なるメリットも!
◆ ホームホワイトニングのやり方や効果など、くわしく知りたい方はぜひこちらの記事を読んでみてください。
違和感やズキンとした痛みは1~2日程度で収まることが多い
一般的には、ホワイトニングの施術をしてから24時間以内に痛みを感じることが多いです。
また、痛みは数時間程度で収まることもあれば、1〜2日ほど経って収まる場合もあります。
施術中から痛かったり、施術直後や帰宅後しばらくして痛み始めるなど、ホワイトニングで痛みを感じるタイミングは人によって異なりますが、痛みを感じるのは珍しいことではありません。
痛みの種類もさまざまですが、一般的には
- 歯ぐきや喉に違和感があるような痛み
- 歯がうずくような痛がゆさ
- 冷たいものを食べてしみるような痛み
などと表現されます。
また、痛みの程度や感覚にも個人差があるため、「少しの違和感」と感じる人から「めちゃくちゃ痛い」「寝れないくらい痛い」という人もいます。
!痛みが続く場合は歯科医師に相談を!
ほとんどが数時間から長くても2日程度で収まるホワイトニング後の痛み。
でも、2日以上続く痛みや、我慢できないくらいの痛みを感じた時には、ホワイトニングを受けた歯科クリニックに連絡してください。
早めに歯科医師に相談し、適切な指示や処置をしてもらいましょう。
ホワイトニング後に痛いのはなぜ?考えられる原因は?
ホワイトニングの後に痛みを感じるのは、歯に塗布した薬剤が内部の象牙質に伸びた神経を刺激するから。
でも、歯の表面はエナメル質で覆われているのに、「なぜ内部の神経にまで薬剤が届いて痛むの?」と、ちょっと不思議に思いますよね。
ホワイトニング後の痛みにつながりやすい原因には次のようなものがあります。
それぞれの原因がどのようにしてホワイトニングの痛みにつながるのかを、このあとくわしく説明します。
原因1.むし歯がある
むし歯とは、口内の細菌が糖分をエサにして作り出した酸により、部分的に歯の表面が溶かされたり傷ついたりしている状態です。
むし歯になってしまった部分にはエナメル質がないため、ホワイトニングの薬剤が象牙質に直接触れやすく、その刺激により痛みを感じることがあります。
また、虫歯治療で歯に詰め物をしている場合も要注意。
歯と詰め物の隙間や段差から薬剤が入り込んで痛みが出るケースもあります。
原因2.歯周病がある
歯周病は、細菌によって歯ぐきや歯槽骨に炎症が引き起こされた状態です。
歯周病が進行すると、歯肉が下がって歯の根元が露出してしまうことも。
歯の根元はエナメル質に覆われていないため、ホワイトニングの薬剤がしみて痛みを感じることがあります。
原因3.知覚過敏が起こっている
知覚過敏とは、冷たい食べ物がしみたり歯ブラシの刺激で痛みを感じたりする状態です。
ホワイトニングの薬剤は、ペクリル層という歯の表面の皮膜を剥がして歯を白くします。
ペクリル層が剥がれるとエナメル質がわずかに溶け出し、一時的に知覚過敏を引き起こして痛みが出る可能性があるのです。
ペクリル層が剥がれてエナメル質が溶け出すことを「脱灰(だっかい)」と言いますが、これは毎日の食事によっても起こる現象。
ペクリル層は24時間前後で再生(再石灰化)されるため、知覚過敏の状態が続くのでは?と心配する必要はありません。
原因4.歯の先端が削れている、歯にひびがある
普段から歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯の先端がわずかに削れたり細かいひびが入ったりしていることも。
目に見えないほどの傷であっても、ホワイトニングの薬剤がしみて痛みを感じるケースがあります。
また、年齢を重ねるにつれて、歯ぐきが後退して歯の根元が露出したり、エナメル質が少しずつ薄くなったりしていきます。
歯の健康に自信がある方でも、薬剤がしみて痛みにつながることがあるので注意しましょう。
原因5.薬剤の濃度が高い・使用方法が適切ではない
ここまでホワイトニングの痛みにつながりやすい理由を見てきましたが、実はホワイトニングに使用する薬剤が痛みの原因になっているケースもあります。
ホワイトニングの薬剤は即効性がある一方で、濃度が高いと歯の神経に強い刺激を与える可能性も。
安全性が認められた薬剤を用いて歯科クリニックで施術を受けたとしても、その濃度によっては歯にしみて痛みを引き起こすことが考えられます。
!注意!
自分で薬剤を塗布するホームホワイトニングの場合は、使用する薬剤が多すぎると歯ぐきに触れてしまいます。
歯ぐきに薬剤が付着すると痛みが生じることもあるので、用量を守って行うことが大切です。
ホワイトニング施術後に痛みを感じるときの対処法
ホワイトニングをしてから、時間が経過した後に痛みが出たらどうしよう…そう考えると不安になりますよね。
ここでは、ホワイトニングの施術後しばらくしてから痛いと感じたときの対処法を紹介します。
歯科クリニックでオフィスホワイトニングを受けたときだけでなく、自宅でホームホワイトニングをしたときにも対応できるので、覚えておくといいですよ。
歯が痛いとき
ホワイトニングの施術で感じる歯の痛みは、数時間から1〜2日程度で収まることがほとんどです。
でも、強い痛みで我慢できないときには、鎮痛剤を服用して痛みを緩和するという方法もあります。
ただし、鎮痛剤は一時的に痛みを抑えているだけなので、時折ズキンと痛む・痛みが続いて収まらないなどの場合は、歯科医師に相談してみるといいでしょう。
また、施術から時間が経っても、しばらくは歯が敏感な状態が続いています。
熱いものや冷たいもの・刺激物に触れると痛みが強くなることも。
ホットドリンクやアイスクリーム・酸味が強いもの・辛いメニューなどは控えておくといいですね。
歯茎が痛いとき
ホワイトニング後に歯ぐきが痛む場合、薬剤が歯ぐきに残っている可能性があります。
痛みを感じる部分をティッシュなどで拭き取ってから、やさしく歯みがきやうがいをして薬剤を取り除いてください。
また、薬剤がしみる部分の歯ぐきが炎症を起こしていることも考えられるので、歯科医師に相談してみましょう。
知覚過敏用の歯磨き粉を使うのもあり!
市販の歯磨き粉にはさまざまな種類がありますが、ホワイトニング剤がしみるのを防ぎたいときには知覚過敏用の歯磨き粉を使ってみるのもひとつの方法です。
知覚過敏用の歯磨き粉には、神経に刺激が伝わるのを軽減するはたらきをもつ成分が入っている製品が多く、ホワイトニングで生じる痛みへの効果が期待できます。
喉が痛いとき
ホワイトニングの薬剤がお口の中や喉に付着したままになっていると、喉の痛みや違和感を感じることも。
施術後はしっかりとうがいをして、口内に残ったジェルを取り去るようにしましょう。
ホワイトニングをする前に知っておきたい予防策
笑顔がキレイになるなら少々の痛みは我慢しよう…そうは思っても、やっぱりホワイトニングの痛みは少しでも抑えたいというのが本音ですよね。
つぎのような予防策をとっておくと、ホワイトニングでの痛みをやわらげることができます。
予防策1.虫歯や歯周病は治療しておく
ホワイトニングの施術を始める前に、むし歯や歯周病を治療しておきましょう。
先にお話ししたように、むし歯や歯周病はホワイトニングによる痛みを感じる原因になりがち。
治療しておくことで薬剤がしみるのを抑え、痛みを減少させることができます。
詰め物をしていてもホワイトニングはできる?
虫歯治療による詰め物があっても、ホワイトニングは可能です。
ホワイトニング剤で白くできるのはご自身の歯だけで、詰め物や被せ物などの人工のものには影響がありません。
予防策2.知覚過敏を治療しておく
ホワイトニングの薬剤がしみるリスクを抑えるために、知覚過敏の治療をしておくことも有効です。
歯科クリニックで知覚過敏用のジェルをあらかじめ塗ってもらうと、薬剤がしみて痛みを引き起こすリスクを抑えることができます。
日常的なお口のケアに知覚過敏用の歯磨き粉を使用するのもいいですね。
予防策3.象牙質が露出している部分を覆ってもらう
歯の表面を覆うエナメル質が割れたりヒビが入っていたりすると薬剤がしみやすくなるため、施術前に覆ってもらいましょう。
また、詰め物と歯のわずかな隙間や歯ぐきが下がっている部分なども、象牙質が露出している可能性があります。
薬剤を塗布して痛い思いをする前に、まずは歯科医師にチェックしてもらっておくと安心です。
予防策4.ホワイトニングジェルの濃度を調整する
ホームホワイトニングの場合、使用するホワイトニングジェルの濃度を下げることによって痛みが軽減されることがあります。
ホワイトニングに使用する薬剤の濃度によって、痛みを感じる度合いが異なります。
濃度を下げれば痛みはやわらぎますが、同時にホワイトニングの効果を感じにくくなるのが難点です。
濃度の調整や効果については、担当の歯科医師に相談してみましょう。
予防策5.ホームホワイトニングでは使用方法を守る
自宅で行うホームホワイトニングでは、歯科医師から指示されたホワイトニングジェルの使用量や使用時間を必ず守りましょう。
「ジェルを増やして時間も延ばしたら、もっと白くなるかも?」
などと考えてしまいがちですが、それは大きな間違いです。
指示を守らなかったばかりに、通常よりも強い刺激にさらされてしまうことも。知覚過敏を引き起こすこともあるので、使用方法は必ず守ってくださいね。
ホワイトニングでの痛みは個人差あり。長引くときは早めに相談しよう
ホワイトニングをして痛みを感じるのは珍しいことではありません。
歯科クリニックでの施術中や帰宅した後に痛くなったとしても、数時間から1〜2日程度で収まることがほとんどなので安心してくださいね。
ホワイトニング後に痛みを感じるのは、使用する薬剤の影響で歯が刺激を受けやすくなっているから。
歯を白くするために表面のペクリル層を剥がす際に、エナメル質がわずかに溶け出して知覚過敏を引き起こすこともあります。
また、むし歯や歯にひびがあるなどしてエナメル質が傷ついているときにも、内部の象牙質に薬剤がしみて痛みを感じます。
ホワイトニング後に痛みが出た場合には、歯の痛みには鎮痛剤の使用を、歯ぐきや喉の痛みにはうがい・歯みがきをして様子をみてください。
くわえて、熱いもの・冷たいもの・刺激の強いものを食べたり飲んだりするのを控えるようにしましょう。
ホワイトニングによる痛みは、時間とともに収まるので心配する必要はありません。
でも、長引く痛みや我慢できないほどの強い痛みを感じたら、早めに歯科医師に相談することをおすすめします。
ホワイトニング後の痛みをやわらげる対策法や、痛みを引き起こしにくくするための予防策はあります。
ホワイトニングの痛みに悩んでいる方や、痛いのが心配で始めるのをためらっている方も、ぜひこの記事で紹介した方法を試してみてくださいね。
※本記事は2023年10月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。