キレイライン公式ブログ担当の小田です。
「八重歯って犬歯のことだよね?」
「犬歯が飛び出ているのが八重歯でしょう?」
「犬歯を八重歯っていうんじゃないの?」
このように思っている方は多いと思いますが、実は八重歯と犬歯は別のもの。
「八重歯=犬歯」というわけではないのです。
「じゃあ、私の歯は八重歯なの?犬歯なの?」と思ったあなた!
この記事では、「八重歯」と「犬歯」ではどのような違いがあるのかをわかりやすく解説していきます。
八重歯の治療方法と治療するメリットもお伝えするので、セルフチェックも兼ねて読んでみてくださいね!
八重歯と犬歯は何が違うの?
「八重歯」と「犬歯」を同じ意味の言葉だと思っている方はたくさんいます。
しかしこのふたつは違う意味を持っています。
「八重歯」は歯並びの状態を表わす言葉です。
それに対して、「犬歯」は歯の名称のひとつ。
「八重歯=犬歯」だと誤解されてしまうのは、歯の状態と歯の名称がごちゃ混ぜになってしまうからなのでしょう。
ただし、「犬歯」という歯が「八重歯」の状態になってしまうことはあります。
そのため、犬歯と呼んでも八重歯と呼んでも、どちらでも話が通じるケースもあるのが、少々ややこしいところかもしれません。
point!
- 犬歯が八重歯になることはある
- 犬歯以外の歯が八重歯になることもある
それでは、八重歯とはどのような状態をいうのか、犬歯とはどのような歯なのか、くわしく見ていきましょう。
八重歯は歯並びの状態を指す言葉
八重歯とは、歯の一部がほかの歯と重なりあっている状態のことをいいます。
歯の向きが不揃いでガタガタになっている歯並びも八重歯の症状のひとつ。
「叢生(そうせい)」「乱ぐい歯」とも呼ばれます。
このように私たちの歯は、犬歯に限らずどの歯でも八重歯になる可能性があるのです。
◆ 八重歯については、こちらでさらにくわしく解説しています。
犬歯は誰にでもある歯の名称
犬歯とは、前歯から数えて3番目に生えている、誰にでもある尖った歯のことです。
上下左右で4本あり、糸を切るときに使われることから「糸切り歯」とも呼ばれています。
この犬歯は、他の歯と比べると根がもっとも長く、非常に頑丈な歯です。
大きな食べ物を引き裂く時には、尖った犬歯で噛み切りますよね。
そしてこのほかにも、犬歯は「犬歯誘導」という重要な役割を持っています。
犬歯誘導とは?
「犬歯誘導」とは、上下の歯を咬み合わせて左右にずらすと、犬歯だけが噛み合って、上下の奥歯の間に隙間ができることです。
奥歯は縦方向からの力には強いのですが、左右に動かしたときの横方向からの力にはそれほど強くありません。
もし犬歯がなければ、歯を左右にずらしたときに奥歯に強い力がかかって、大きなダメージを受けてしまうでしょう。
頑丈で横方向からの力にも強い犬歯は、率先して力を受け止めることで、他の歯にかかる負担を軽くする役目も持っているのです。
犬歯が八重歯になりやすいことから混同されている
では、なぜ「八重歯=犬歯」と混同されてしまうのでしょうか?
それは、犬歯が八重歯になりやすい特徴を持つ歯だから。
これには、犬歯が生えてくる順番が関係しています。
一般的に、犬歯は前歯や奥歯が生えたあとに生えてきます。
もちろん個人差はありますが、犬歯の両隣の歯が生えたところへ割り込むように犬歯が生えてくると、きれいに生え揃うためのスペースが足りなくなってしまっていることが珍しくありません。
狭いところにあとから生えてきた犬歯はきれいに並びにくく、外側に飛び出た形(=八重歯)となりやすいのです。
とくに多いのは、上顎の犬歯が歯列から外側に飛び出した形で生えている「上顎犬歯の低位唇側転位」という症状です。
下顎の犬歯より上顎の犬歯のほうが後で生えてくるため、そのぶん八重歯になる可能性も高く、「上顎の犬歯=八重歯」と混同されやすいようです。
犬歯が八重歯になったら治すべき?
「私の犬歯も八重歯かも!?」
と思った方は、治療するべきか迷いますよね。
世間では「八重歯はかわいい」というイメージもあるので、チャームポイントと考えることもできます。
しかし、八重歯を治療することで得られるメリットもありますよ!
ここでは、八重歯を治療するメリットと、治療方法についてわかりやすく解説します。
八重歯を治療することで犬歯本来の役割を取り戻せる!
八重歯は隣接する歯と重なりあっているため、歯みがきをしても磨き残ししやすく、むし歯や歯周病の原因になりやすいというデメリットがあります。
八重歯を治療すれば、これらのリスクを減らすことができますよ。
そしてなにより注目したいのは、犬歯が持っている重要な役割を取り戻せるということ!
犬歯は他の歯よりも根がやや長くなっており、他の歯に強い力がかからないように衝撃を受けるという大切な役割を持っています。
ところが犬歯が八重歯になっていると、咬み合わせにズレが生じてしまうため、本来の役割を果たすことが難しくなってしまいます。
すると奥歯に過剰な負担がかかりやすくなり、健康寿命が縮んでしまうことも……!
八重歯を正しい歯並びに治療すれば、咬み合わせが改善し、他の歯にかかっている過剰な負担を軽減できます。
犬歯の八重歯を治療することは、他の歯の寿命を延ばすことにつながるのです。
八重歯は歯列矯正で治療できる
八重歯は矯正歯科治療でキレイな歯並びを目指すことができます。
矯正歯科治療にはさまざまな方法がありますが、主なものは次の3種類です。
- ワイヤー矯正
- 裏側矯正
- マウスピース矯正
1. ワイヤー矯正
「ワイヤー矯正」は日本で一般的に行われている方法です。
歯の表側にワイヤーを装着し、歯科医師が手作業で歯にかかる力を調整します。
2. 裏側矯正
「裏側矯正」は、歯の裏側にワイヤーを装着します。
外見からはワイヤーがほとんど目立たないのが大きな特徴ですが、見えにくいところに装着するため、歯科医師の高い技術が必要となります。
3. マウスピース矯正
「マウスピース矯正」は、透明のマウスピースを装着するのでほとんど目立ちません。
マウスピースはデジタル技術を用いて製作されるため、精密な調整が可能です。
※画像はキレイライン矯正のマウスピースです。
いずれの治療法も、得意な症状と不得意な症状があります。
どの矯正装置があなたの症状に合っているかは、レントゲンなどの検査と歯科医師による診察をしたうえで診断されます。
「八重歯を治療しようかな」
と思ったら、まずは矯正歯科治療を行なっているクリニックで相談しましょう。
犬歯は八重歯になりやすいため矯正歯科で診てもらうのがおすすめ!
八重歯とは、歯と歯が重なり合った症状のことをいいます。
しばしば「八重歯=犬歯」と混同されがちですが、犬歯に限らず、どの歯でも八重歯になる可能性があります。
ただ、犬歯は後から生えてくるという特徴があるため、八重歯になりやすい歯です。
犬歯が八重歯になってしまうと、他の歯に強い力がかからないように衝撃を受け止めるという大切な役割を果たせなくなってしまいます。
もしあなたの犬歯が八重歯になっているようなら、歯の健康寿命を守るためにも矯正歯科治療を検討してみませんか?
※本記事は2023年9月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。