鈴木豪先生
GO DENTAL CLINIC 院長
【経歴】
H29 岩手医科大学卒業
R2 岩手医科大学高度先進保存科 助教
R4 あかしや歯科 管理者、岩手医科大学高度先進保存科 非常勤講師
R5 GoDentalClinic 院長
【資格・所属学会】
インビザライン認定医
日本歯科口腔衛生学会
日本歯科管理学会
日本有病者歯科学会
医療法人財団新医会 理事
◆ GO DENTAL CLINICのキレイライン矯正予約ページはこちら
キレイライン公式ブログ担当の小田です。
子供の矯正歯科治療について調べていると、「マウスピース矯正」というのをよく見かけませんか?
小児矯正といえばワイヤー矯正、というイメージがあるかもしれませんが、最近ではワイヤーを使わない、マウスピースを装着する治療の人気が高くなってきているんですよ。
「マウスピースで歯並びが治るの?」「どんな治療をするの?」「大人の治療と何が違うの?」と、気になっているパパママも多いかもしれませんね。
この記事では、マウスピース矯正の
✓ 大人の矯正歯科治療との違い
✓ 治療内容
✓ メリットとデメリット
✓ 費用の相場
✓ 装置の種類
などについて、わかりやすく紹介していきます。
どのような症状のお子さんにおすすめなのかも解説するので、「うちの子でも矯正できるかな?」「今から治療したほうがいい?」と悩んでいる親御さんは、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
子供のマウスピース矯正とは?大人の歯科矯正との違い
そもそも、大人の歯科矯正と子供のマウスピース矯正、それぞれの治療目的は異なるものです。
大人の歯科矯正は、見た目を美しく整えることが主な目的、子供のマウスピース矯正は、将来的な歯並びを整えるための土台作りを目的としています。
子供用マウスピース矯正の治療内容は「子供だからこそできるもの」なんですよ。まずはこの違いについて理解を深めていきましょう。
子供用マウスピース(機能矯正装置)の目的
※画像はキレイラインKIDSのマウスピースです。
子供のマウスピース矯正の目的は、これから生えそろう永久歯の歯並びをキレイにすることです。
今の歯並びや咬み合わせを整えることではありません。
そのため、「機能矯正装置」であるマウスピース矯正は、歯を直接動かすための治療ではなく、顎の成長を促し、口まわりの筋肉を正しく使えるように導く治療が主体となります。
一方、大人の歯科矯正は、生えそろった永久歯を動かして歯並びや咬み合わせを整えることが主な目的となります。
歯に圧をかけて少しずつ理想の位置に動かしていく治療を行うことになりますが、歯を動かすスペースが足りなければ、抜歯をするという選択肢も視野に入れます。
また、顎の骨格が完成しているので、歯を動かすのに時間がかかることも珍しくありません。
子供用マウスピース矯正のメリットについては、こちらでくわしく解説しています。
マウスピースを利用した治療・トレーニングの方法
子供用マウスピースは、歯並びや咬み合わせが整う土台を作るために、口のまわりの機能をトレーニング(口腔機能療法)するために使います。
一般的には、
✓ マウスピースを装着する(就寝中+日中数時間)
✓ ガムを噛んで顎の発達や鼻呼吸を促す
✓ 口を動かす体操をする
といったことが行われます。
次のような癖があるお子さんは、歯並びに悪影響があるかもしれないので注意したほうが良いでしょう。
このような癖は「悪習癖(あくしゅうへき)」と呼ばれており、歯並びを悪くする原因と考えられています。
◆悪習癖の改善トレーニングによって、永久歯がキレイに並ぶための土台作りができる治療プログラムがあるので、こちらもチェックしてみてくださいね。
マウスピース矯正を行うことで、子供のうちだからこそ得られる効果はたくさんあります。
どのようなメリットがあるのか、さっそく見てみましょう!
子供用マウスピース矯正の5つの効果・メリット
子供用マウスピース矯正には5つの効果が期待できます。
将来的な歯並びの改善をめざせるというメリットのほかにも、大人になってから矯正するよりも痛みを抑えられたり、健康面で良い影響があったりなどのうれしい効果も!
子供用マウスピース矯正の効果・メリット
【1】お口周りの筋肉を鍛えられる
顎の発育も促し、永久歯を正しい位置に導く
【2】口呼吸から鼻呼吸へ
鼻呼吸をすることで風邪や口臭を予防できる
【3】痛みを抑えられる
成長途中なため大人より歯が動きやすい
【4】治療後に後戻りしにくい
元の歯並びに戻ってしまう原因を改善
【5】顔のバランスが整いやすくなる
顎だけでなく、顔の正常な発育も促せる
意外なところにもメリットがあるので、それぞれをくわしく紹介します。
【1】お口周りの筋肉を鍛え顎の成長を促す
近年ではやわらかい食べ物が多くなっています。スパゲティやパン、ハンバーグなどのあまり噛まなくてもいい食べ物は、家庭や給食でも定番ですよね。
ところが、あまり噛まなくてもいい食事を続けていると、お口まわりの筋肉がつかなくなってしまうばかりか、顎の発達が未熟になってしまいます。
たとえば昭和初期の食事では、1回の食事で1,400回ほど咀嚼していましたが、現代ではなんとその半分以下の600回程度といわれています。(東京都福祉保健局による)
昔の人と比べると、今の子供たちはお口まわりの筋肉も顎の骨も発達しにくい状況になっているのです。
お口まわりの筋肉のバランスは歯並びに影響します。
また、顎が正しく発達せず小さいままだと歯が生えるスペースも少なくなってしまうので、歯並びも悪くなりがち。
子供用マウスピース矯正は、トレーニングによってお口まわりの筋肉の増強と顎の成長を促すことができるため、将来的に永久歯が整って生えてくることが期待できます。
【2】口呼吸を予防して鼻呼吸を促す
口呼吸になっていると、つねに口を開けているため、口まわりの筋肉が低下してしまいます。
すると顎が発達しにくくなってしまうため、骨格がゆがんで上下の歯が正しく咬み合わなかったり、歯並びが悪くなったりしてしまうことも。
さらには、健康面にも悪影響が出てきます。
呼吸する時に吸い込む空気には、ホコリやごみ、細菌、ウイルスなどが含まれています。
口呼吸をしているとこれらの異物が直接体内に入ってきてしまうので、風邪やインフルエンザを防ぐことが難しくなってしまうのです。
また、口を開けていると、唾液が蒸発して口の中が乾燥します。乾燥した口腔内では細菌が繁殖しやすいので、むし歯や口内炎ができやすくなったり、口臭が発生しやすくなったりすることもあります。
鼻呼吸が習慣になっていれば、鼻の中の粘膜の表面に生えている毛がフィルターのような役目をし、細菌やウイルスの侵入を防ぐことができます。
また、空気が鼻の中を通ることによって、冷たく乾いた空気が加湿され、温められるというメリットもあります。
あなたのお子さんは口呼吸になっていませんか?
もし口呼吸になっているようなら、マウスピース装置によってお口まわりの筋肉を鍛えることができますよ。
筋肉が発達すれば、口を閉じやすくなるので、鼻呼吸を促すことができるのです。
【3】成長期に行うことで痛みを抑えて自然に改善を目指せる
大人と子供の大きな違いのひとつに、「顎の成長」があります。
顎の骨が完成している大人になってから矯正歯科治療を始めると、歯が動きにくく、長期間通院することになったり、強い痛みを伴ったりすることがあります。
それに対して、子供の顎はまだ成長途中のため、骨が完成していません。骨がやわらかいので歯が動きやすく、成長が乏しい下顎の成長を促したり、上顎の成長を抑えて出っ歯になるのを防いだりしやすいのが特長です。
さらに、骨がやわらかいため、大人より痛みを感じにくいというメリットもあります。
「小さな子供に痛い思いをさせるのはかわいそう」という親御さんは多いのですが、実は子供のうちこそ、痛みを抑えた治療を行うチャンスなのです。
また、大人になってから矯正歯科治療を始めた場合は、顎が完成しているので抜歯をしなければならないこともありますが、子供のうちに骨格や歯並びを正しい状態に促すことができれば、将来的な抜歯の可能性を減らすことも期待できます。
【4】正しい舌の位置が習慣化でき後戻りの予防につながる
せっかく歯並びを矯正できても、舌癖(ぜつへき)を治さないと元の歯並びに戻ってしまう可能性が高いということはご存じですか?
舌癖とは、正しくない位置に舌を置いたり、舌を前に押し出したりする癖のことです。
咬み合わせに問題があるお子さんは、この舌癖がある場合が多いんですよ。
マウスピース矯正はトレーニングによって舌癖を根本から改善する効果があるので、矯正後の後戻りの予防にもつながります。
舌癖を治すときに意識したいのは、「正しい舌の位置」です。
普段あまり意識していないかもしれませんが、舌は上顎の前歯の中心内側にあるのが正しい位置です。
舌の筋力が弱いと正しい位置を維持することが難しくなりますし、舌が下顎にある「低位舌(ていいぜつ)」が習慣になっていると、気道が狭くなって口呼吸になりやすくなります。
舌癖は歯並びに大きく影響するので、なるべく早めに改善し、しっかりと習慣化して元に戻らないようにしたいものです。
お子さんにこのような舌の悪習癖があったら、マウスピースで矯正することを検討しても良いでしょう。
✓ 舌で歯を押す
✓ 口をポカンと開けている
✓ 唇を内側に吸い込む
✓ 前歯のすき間に舌を押しつける
【5】顎の成長を促すことで顔のバランスが整いやすくなる
顎や顔の骨格の成長は、6歳までには約80%が完了するといわれています。
それまでにお口周りの悪習癖を改善できないと、歯列のみならず、顔つきにも影響が出る可能性があります。
たとえば口呼吸になっていると、唇や頬の筋肉が緩んで、舌を前歯に押し付ける悪習癖がおこりやすくなります。
すると上下の唇が前に突き出た形になる、いわゆる「口ゴボ」になってしまうことがあります。
お口まわりの悪習癖が見られるお子さんは、マウスピースを装着することで、舌やお口まわりの筋肉が鍛えられ、顎の正しい発達を促すことができるようになります。
整った歯並びの土台を作ることが、骨格のゆがみを正し、顔の発育に良い影響を与えるというメリットにもつながるのです。
マウスピース矯正がどんなお子さんにおすすめなのかは、こちらでくわしく解説しています。
【失敗しないために】子供用マウスピース矯正の注意点
子供用マウスピース矯正は、顎が成長途中の子供だからこそ効果的にできるトレーニングです。
骨がやわらかいので痛みを感じにくかったり、家計の負担も抑えやすいなどのメリットがたくさんありますが、覚えておきたい注意点もあります。
デメリットがあることも理解したうえで、お子さんと二人三脚で始めましょう!
子供のやる気と親の見守りが必要不可欠
マウスピース矯正は、ある程度長期にわたって続けなければ効果が得られません。
1日のうちどのくらいマウスピースを装着するかは、マウスピース矯正ブランドや歯科医師の治療方針によって異なりますが、毎日決まった時間だけマウスピースを装着することになります。
学校に行っている間や食事の時にはマウスピースを外して過ごせることがほとんどですが、それでも時には、お子さんのやる気が出ない日もあるかもしれません。
トレーニングをおサボリしてしまうと期待したような効果が得られないため、やる気を維持するためにもお子さん本人にまかせきりにするのではなく、親御さんの目配り・気配りが必要です。
ご家族がお子さんを見守り、「毎日頑張っててえらいね」「上手にできるようになったね」とほめたり励ましたりして、親子で一緒に取り組む姿勢が大切です。
大人の矯正治療が必要となってしまう可能性も
子供のマウスピース矯正は、将来生えてくる永久歯が整った歯列になるための土台作りを目的としていますが、すべてのお子さんがマウスピース矯正だけで歯並びを解決できるわけではありません。
歯の状態や顎の成長具合によっては、大人になってから矯正歯科治療が必要となることもあります。
ただし、早期に治療を始めることによって得られるメリットはたくさんあります。
- 顎の成長を利用しながら治療を進めるので、痛みを抑えられ、矯正装置を着ける時間も短くてすむ
- 顎の正しい成長を促せるので、受け口や出っ歯を防げる可能性がある
- キレイな歯並びのためのスペースを整えられるので、抜歯をせずに矯正歯科治療ができる可能性が高まる
- 大人になってから矯正歯科治療をする場合でも、治療期間が短くてすむことが多い
もちろん、子供のうちのマウスピース矯正だけで治療を完了できるお子さんもたくさんいらっしゃいます。
お子さんの顎の成長や筋肉の発達には個人差もあるため、歯科医師と相談しながら進めるとよいでしょう。
子供がマウスピース矯正を始められるのは何歳から?
マウスピース矯正はいつから始めたらいいのでしょうか?
「うちの子、そろそろマウスピース矯正したほうがいいのかな」「まだ小さいから早いかも」と思っている方は、適応年齢や治療期間、費用もチェックしておきましょう!
子供のマウスピース矯正は乳歯列期~混合歯列期に行う(1期治療)
子供の矯正歯科治療には、「1期治療」と「2期治療」があります。
✓ 1期治療:乳歯と永久歯が混在する時期に行う
顎の成長を活用して永久歯がキレイに生えそろうための土台作りを行う治療
✓ 2期治療:永久歯が生えそろってから行う
永久歯を動かして見た目を整えることを主な目的とした治療
一般的に、子供のマウスピース矯正は顎が成長する時期の1期治療として行われることが多いのですが、なかには3歳から5歳の乳歯列期から始められるものもあります。
たとえば、マウスピースを使った治療プログラムのひとつキレイラインKIDS(キレイラインキッズ)では、3歳から12歳(※)を推奨年齢としています。
※初診時年齢は3歳~11歳、3歳~5歳は反対咬合の症状のみ適応。顎関節に症状があるお子さまは適応外です。
※キレイラインKIDS適応外と診断されても、年齢や症状によっては他の治療法のご提案が可能な場合があります。詳しくは提携クリニックにご相談ください。
※近い年齢で初回検診の受診を強く希望される場合は、予約フォーム内【その他・ご希望等】に記入のうえ、提携クリニックとご相談ください。
※初診時に7番(12歳臼歯)が萌出しているお子様も、原則適応外となります。
「うちの子はまだ小さいけど、治療できるかな?」と心配な親御さんは、まずは初回検診で歯科医師に相談してみませんか?
キレイラインKIDSの初回検診はこちらから予約できます。
中学生や高校生のお子様は、透明のマウスピースで2期治療ができる「キレイライン矯正」が適応になる可能性があります。
◆治療の内容やメリットについてはこちらでくわしく紹介しているので、年齢が近いお子さんをお持ちの方はぜひ読んでみてください。
治療期間や費用はクリニックによってさまざま
子供のマウスピース矯正の治療期間は、お子さんそれぞれの成長の過程で、どの程度歯列が正しい位置に改善されるかによるため、個人差があります。
おおまかな目安としては、1~3年ぐらいと考えてもいいでしょう。
費用の目安は、マウスピース矯正の装置のブランド(T4K、プレオルソX、ムーシールド、マイオブレースなど)や治療を行うクリニックによって幅広いため、一概にはいえません。
調査した限りでは、5万円~50万円程度が一般的なようです。
◆ 子供用マウスピース矯正の治療期間・費用相場
- 治療期間の目安:1年~3年程度
- 目安の費用:5万円~50万円程度※自社調べ
参考までに、キレイラインKIDS(キレイラインキッズ)の場合は、目安期間は最短で1年(※)です。
※ 小児の場合、成長発育がありますので、全ての方が1年間で治療を終了できるというものではございません。
一定の効果が得られるのに、必要最小限の期間として1年間を推奨しております。
また、キレイラインKIDSの費用は一律で165,000円(※1)です。
これ以外にかかるのは初回検診料3,300円~(※2)、再診料3,300円程度(※2)(※3)、紛失・破損・成長により大きさが合わなくなった場合のマウスピース交換の費用(※4)のみなので、家計に負担がかかりにくいリーズナブルな価格となっています。
※保険適用外の自由診療となります。
※1 提携クリニックによっては、デンタルローンを利用して分割で支払うこともできます。
※2 初回検診料、および再診料は提携クリニックによって異なりますので、予約画面または通われる提携クリニックにお問い合わせください。
※3 再診料はご来院ごとにクリニック受付にて現金もしくはクレジットカードでお支払いいただきます。
※4 キレイラインKIDSとは別で、提携クリニックによる治療(乳歯の抜歯·ブラッシング治療など)を受けられた場合は、別途料金がかかります。
※4 破損がなかった場合も、契約から1年後に2個目を無償で交換します。
マウスピース矯正はどんな子におすすめ?装置の種類も詳しく解説!
マウスピース矯正は成長途中のお子様だからこそ効果を期待できる治療法です。
では、具体的にはどのような症状のお子様にマウスピース矯正がおすすめなのでしょうか?
「うちの子はマウスピース矯正したほうがいいのかな?」とお悩みの親御さんのために、具体的な症状と、子供用マウスピース矯正装置の種類についてお伝えしていきます。
マウスピース矯正がおすすめなケース
マウスピース矯正がおすすめなのは、次のような症状があるお子様です。
✓ 受け口(反対咬合・下顎前突)
✓ 咬み合わせが深い(過蓋咬合)
✓ 上下の咬み合わせにズレがある(交叉咬合)
✓ ガタガタの歯並び(叢生)
✓ 出っ歯(上顎前突)
✓ 上下の前歯が咬み合わない・上下前歯の間にすき間がある(開咬)
お子さんにあてはまる症状がないか、チェックしてみましょう!
✓ 受け口(反対咬合・下顎前突)
反対咬合(はんたいこうごう)・下顎前突(かがくぜんとつ)とは、前歯の上下の咬み合わせが逆になっているいわゆる「受け口」のことです。
成長途中の子供のうちは下顎の骨の成長をコントロールすることで改善できることもありますが、骨ができあがっている大人の場合、抜歯が必要なこともあります。
✓ 咬み合わせが深い(過蓋咬合)
過蓋咬合(かがいこうごう)とは、咬み合わせが深くなっている症状のことです。奥歯をかみしめると、上の前歯が下の前歯をすっぽりと覆ってしまうような状態になります。
放置すると顎の関節に痛みを生じたり、歯肉炎になったりすることがあります。
✓ 上下の咬み合わせにズレがある(交叉咬合)
交叉咬合(こうさこうごう)とは、上下の咬み合わせがずれている状態のことです。
顎全体とは限らず、前歯だけが横方向に交叉して中心がずれていたり、奥歯だけが交叉して咬み合わせが合わなくなったりしている場合もあります。
このようなずれを放置していると、骨格がゆがんで顔が左右非対称になってしまう可能性もあります。
✓ ガタガタの歯並び(叢生)
叢生(そうせい)とは、歯並びがデコボコになっている状態のことです。「乱ぐい歯」「八重歯」と呼ばれることもあります。
顎のスペースと歯の大きさが合わないことが主な原因と考えられており、歯並びがデコボコのために歯みがきが不十分になってしまうことが多いです。放置するとむし歯や歯周病、口臭などを引き起こすことがあります。
✓ 出っ歯(上顎前突)
上顎前突(じょうがくぜんとつ)とは、下の歯より上の歯が前に大きく出てしまっている状態のことです。一般的には「出っ歯」と呼ばれることが多いです。上顎の骨自体が前に出ている場合と、歯だけが前に倒れている場合があります。
口をきちんと閉じることが難しく口の中が乾いて唾液の分泌量が低下すると、細菌が増殖して口臭を発生する原因となります。
✓ 上下の前歯が咬み合わない・上下前歯の間にすき間がある(開咬)
開咬(かいこう)とは、奥歯を咬み合わせても、上下の前歯の間にすき間ができてしまう状態です。
症状が進むと、顎の骨を切る外科的手術が必要となる可能性があるため、早期の治療が望ましいと考えられています。
歯そのものに原因がある場合を「歯槽性開咬(しそうせいかいこう)」、骨格に原因がある場合を「骨格性開咬(こっかくせいかいこう)」と呼んで区別することもあります。
子供用マウスピースの種類
※画像はキレイラインKIDSのマウスピースです。
子供用マウスピースにはさまざまな種類があります。ここでは、代表的なブランド5種類の特徴についてまとめてみました。
◆ 子供用マウスピース装置の種類
適応年齢 ※お口の状態や生え変わりの状況による | 主な働き | 対象歯列 | 装着時間 | 治療期間 ※症状や成長により異なる | 治療費用 ※治療期間(回数)により異なる | |
---|---|---|---|---|---|---|
ムーシールド | 3歳~11歳位 | ・顎が正常に成長するよう促す | 受け口 | 主に就寝中 | 1年程度 | 15万円程度 |
T4Kトレーナー | 5歳~8歳位 ※永久歯期もあり | ・鼻呼吸の確立 ・口腔周囲筋の機能改善 ・アーチフォームと歯列の改善 | 出っ歯、受け口、歯列狭窄、前歯叢生、すきっ歯など | 就寝中と日中1〜2時間 | 2年程度 | 15万~30万円程度 |
プレオルソ | 3歳~10歳位 | ・咬み合わせの改善 ・口呼吸から鼻呼吸への誘導 ・歯のならびの矯正 ・舌のトレーニング ・お口ぽかんの改善 ・正しい嚥下・発音 | 出っ歯、受け口、叢生、過蓋咬合、 開咬 | 1日1時間と夜間就寝中 | 1年程度 | 7.9万円~44万円程度 |
マイオブレース | 3~9歳 ※永久歯期もあり | ・習癖改善 ・口腔筋機能改善 ・歯列の改善 ・アーチフォームの改善 ・下顎の発達 | 上下顎前歯部叢生、過蓋咬合、開咬 | 日中1時間、トレーニング時、就寝時 | 2年程度 | 19.8万円~58万円程度 |
キレイラインKIDS | 3歳~12歳(※1) | ・習癖改善 ・口腔筋機能改善 ・口呼吸から鼻呼吸への誘導 ・舌のトレーニング ・アーチフォームの改善 | 出っ歯、受け口、叢生、開咬など | 日中3時間と就寝時8時間 | 1年程度(※2) | 16.5万円 |
※1:初診時年齢は3歳~11歳、3歳~5歳は反対咬合の症状のみ適応。顎関節に症状があるお子さまは適応外です。
※キレイラインKIDS適応外と診断されても、年齢や症状によっては他の治療法のご提案が可能な場合があります。詳しくは提携クリニックにご相談ください。
※2:小児の場合、成長発育がありますので、すべての方が1年間で治療を終了できるというものではありません。一定の効果が得られるのに、必要最小限の期間として1年間を推奨しております。
費用や期間はクリニックによっても異なるため、同じブランドのマウスピース矯正でも費用はまちまちです。
キレイラインKIDS(キレイラインキッズ)はすべての提携クリニックで同一の料金となっており、165,000円(※)で顎の発達を促したり、お口周りの筋肉を鍛えたりするトレーニングが受けられます。
「マウスピース矯正やってあげたいけど、費用が心配」
という方でも、予算を組みやすいので家計も安心ですね。
※別途初回検診料3,300円~、再診料3,300円程度、紛失・破損・成長により大きさが合わなくなった場合のマウスピース交換の費用がかかります。(具体的な金額は提携クリニックにより異なります。)
※破損がなかった場合も、契約から1年後に2個目を無償で交換します。
※クリニックによってはデンタルローンを利用して分割で支払うこともできます。
※再診料はご来院ごとにクリニック様受付にて現金もしくはクレジットカードでお支払いいただきます。
※キレイラインKIDSとは別で、提携クリニックによる治療(乳歯の抜歯·ブラッシング治療など)を受けられた場合は、別途料金がかかります。
キレイラインKIDSの初回検診はこちらから予約できます。
マウスピース矯正は子供の顎の成長を促して正しい永久歯列へ導く方法の1つ!
子供のマウスピース矯正は、歯並びを整えることが目的の大人の歯科矯正と違って、将来生えてくる永久歯の歯並びが整うための土台作りが主な目的です。
早期からマウスピースを使ったトレーニングを行うことで、顎の発達を正しく促し、お口まわりの筋肉を鍛えられるため、たくさんのメリットがありますよ!
◆ 子供のマウスピース矯正のメリット
- 大人になってから矯正するより痛みが抑えられる
- 装着時間が就寝時+日中数時間(※ブランドにより異なる)と比較的短い
- 目立ちやすい受け口や出っ歯の予防に役立つ
- 大人になってから矯正歯科治療を受ける場合、抜歯の可能性が少なくなる
- 将来的に矯正歯科治療をする場合でも、治療期間が短くすむことが多い
※画像はキレイラインKIDSのマウスピースです。
供のマウスピースには多くの種類があり、適応できる症状や費用・期間などはさまざまです。
記事内では代表的なマウスピース5種類の特徴を表にまとめて紹介しましたが、「これが気になるかも」というものがあったら、まずはお近くの取り扱いがあるクリニックで適切な開始時期を相談しましょう!
※本記事は2024年4月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
※保険適用外の自由診療となります。
※掲載している料金はすべて税込み価格です。