キレイライン公式ブログ担当の小田です。
「マウスピース矯正で提案されたアタッチメントって何なの?」
「つけても目立たない?いつまでつけておくの?」
インビザラインやキレイライン矯正などのマウスピース矯正で使用するアタッチメント。
歯の表面にくっついた突起にしか見えない小さなアタッチメントですが、歯を効果的に動かす大きな役割をもつ補助装置なのです。
でも、実際につけるとなれば「すぐ取れるんじゃないの?」「デコボコして歯みがきしにくそう」など、疑問や不安に感じる方もいますよね。
そこで今回は、キレイライン矯正でも使用することがあるアタッチメントの役割や効果を紹介します。
あわせて、装着したときの見た目や気になる痛み、装着前に知っておきたい注意点・外れたときの対処法などもくわしく解説していきます。
マウスピース矯正で使う「アタッチメント」とは
アタッチメントとは、歯の表面につける5ミリほどの小さな突起のこと。
下の画像を見てみると、歯の表面に透明な突起物が付いていますよね。
これがアタッチメントで、歯科医師がアタッチメントテンプレートを用いて歯につけます。
アタッチメントは、お口の状態を診断したうえ、歯科医師が目的に合わせて適切な歯の表面に取り付けます。
画像をみてわかるとおり、アタッチメントの色は歯の色に近く目立ちません。
歯科医師から提案があったときには装着を検討した方がいいでしょう。
アタッチメントの役割│治療計画に沿った歯並び改善を目指す
先に紹介した画像を見て「あんな小さなもの、何の役に立つんだろう…本当に必要なの?」と思った方もいるでしょう。
たしかにアタッチメントの見た目はただの突起ですが、実はマウスピース矯正において大きな効果をもたらすパーツなのです。
ここでは、アタッチメントのおもな役割と効果について紹介します。
どのような状態の歯に、どんなアタッチメントを使うのかを具体的に見ることで、よりアタッチメントの必要性を理解できますよ。
マウスピースではできない上下の動きができるようになる
マウスピースは歯が斜めに傾きながら移動する傾斜移動で歯を動かしていく装置のため、歯の上下の動きをコントロールしたくても、症状によっては難しい場合があります。
しかし、アタッチメントをつけることで、1本の歯だけをピンポイントに上下に動かすこともできるようになるのです。
◆ 前歯をあげる・引っ込んでいる歯を出す
アタッチメントを使って、上下の歯が当たらないようにコントロールします。
◆ 前歯の高さを揃える
歯を上下に動かし、高さを揃えます。
◆ 丸い歯や小さい歯をしっかりつかむ
マウスピースではつかみづらい丸い歯や小さい歯をしっかりとつかみます。
このように歯にかかる力を細やかに調整するアタッチメントは、より美しい仕上がりに導く効果もあるのです。
歯とマウスピースをしっかり固定する
アタッチメントには、歯とマウスピースを固定してフィット感を高める役割があります。
歯の表面につけたアタッチメントがグリップのようにはたらき、マウスピースが浮くのを防いでくれます。
フィット感が高まることにより、計画通りの治療期間で歯を動かしたい方向に動かすことができます。
キレイライン矯正で使用するアタッチメントは2タイプ
装着するアタッチメントには三角錐と長方形の2つのタイプがあり、歯科医師が歯並びの状態を診断し、立てられた治療計画に沿って装着されます。
▼ 三角錐 ▼
▮ 長方形 ▮
目立つの?いつまで使う?アタッチメントのつけ方と外し方
「役割や効果はわかったけど、アタッチメントって目立ちそう…」
と思う方も多いでしょう。
目立ちにくいマウスピース矯正を選んだなら、なおさらですよね。
また、アタッチメントの脱着は、歯科医師が行いますが、「そもそもどうやってつけたり外したりするんだろう」という疑問もあるのでは?
ここでは、アタッチメントのつけ方・外し方とともに、つけた時の見た目などをくわしく紹介していきます。
歯科医院で行われる一般的なアタッチメントのつけ方と外し方
歯科医院で行われる一般的なつけ方と外し方を紹介しますが、アタッチメントの脱着は歯科医師が行います。
脱着について気になる点やご不安な点があったら、治療前にクリニックに相談しましょう。
つけ方
- アタッチメントをつける歯の表面を、きれいにクリーニングする
- つるつるした歯の表面にエッチング剤を塗布して凹凸にし、アタッチメントの接着力を高める
- エッチング剤を洗い流して乾いたら、歯の表面に歯科専用の接着剤を塗布する
- アタッチメント専用のマウスピースにコンポジットレジンを流し入れる
- マウスピースを歯に装着し、光を照射して硬化させる
- マウスピースを外し、はみ出たコンポジットレジンをていねいに取り除いたら装着完了
外し方
- 専用の取り外しリムーバーでアタッチメントを取り外す
- 歯の表面に残ったコンポジットレジンを回転式の器具で削り、なめらかになるよう磨く
アタッチメントをつける・外す費用
アタッチメントをつける・外す費用は、通っている歯科クリニックにより異なります。
くわしい費用については、通院予定のクリニックへお問い合わせください。
アタッチメントはいつまでつけるもの?
アタッチメントを装着するのは、歯の移動が終了するまでです。
「歯の移動が終了ということは、矯正が終わるってことでしょう?」
と思うかもしれませんが、実は歯列矯正には2つのステージがあるのです。
マウスピース矯正に限らずすべての歯列矯正治療には、矯正装置で歯を動かす動的治療期間と、治療で動かした歯の位置をキープする保定治療期間があります。
このため、アタッチメントを装着するのは、歯を動かす動的治療期間が終了するまでということです。
アタッチメントは目立つ?
アタッチメントは、患者様の歯の色に合わせた樹脂で製作するため、想像しているよりも目立たないものです。
ただし、ご自身の歯の色や、つける位置・個数によっては目立ちやすいと感じる方もいらっしゃいます。
でも、見た目に大きく影響を及ぼすほどではないので心配ありませんよ。
きれいに外れる?一時的に外すこともできる?
基本的には歯を動かす動的治療期間が終了するまで装着が必要です。
一時的にアタッチメントを外したい場合は、通院中の歯科医院に必ず相談しましょう。
アタッチメントなしのマウスピース矯正より痛くなる?痛みについて
アタッチメントを装着しただけで痛みを感じることはありません。
ただしでも、どんな矯正歯科治療でも言えることですが、新しいマウスピースを装着した直後は、歯の移動による痛みや違和感を覚える場合はあります。
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正よりも痛みを感じにくく、歯の移動によって感じる痛みは2日程度で落ち着いてくることがほとんどですが、万が一、強い痛みがおさまらず我慢できない場合は、早めに通院中のクリニックへ連絡しましょう。
※痛みには個人差があります。
アタッチメントをつける前に知っておきたい注意点
アタッチメントをつけると、アタッチメントなしのマウスピース矯正よりも注意すべきポイントが出てきます。
毎日の生活の中で役立つこともあるので、ぜひチェックしておいてくださいね。
アタッチメント装着中はホワイトニングができない
マウスピース矯正をしながらホワイトニングも同時進行して、白い歯を目指したいと思う方もいますよね。
残念ながら、アタッチメントの装着中はホワイトニングの施術を受けることができません。
理由は、アタッチメントをつけた部分にホワイトニング剤が浸透しないから。
ホワイトニングを希望するなら、アタッチメントを外した後にスタートしましょう。
アタッチメント装着時の歯磨きは丁寧に!
アタッチメントをつけたら、通常よりも念入りに歯をみがきましょう。
アタッチメントをつけると歯の表面にデコボコができて、周囲に汚れがたまりやすくなります。
アタッチメントがついていても普段と変わりなく歯みがきができますが、みがき残しがないように、よりていねいにブラッシングすることが大切です。
気になる方は着色にもご注意を
コーヒーや赤ワイン・カレーなどの色の濃いメニューをよく食べる方は、アタッチメントへの着色にも注意しましょう。
アタッチメントは歯科用のプラスチックでできており、毎日のように色の濃い飲食物を摂取していると着色してしまうおそれがあります。
着色しても機能的な問題はありませんが、気になる方は色の濃い食べ物や飲み物を控えておきましょう。
アタッチメントが取れる・欠ける原因と対処法
アタッチメントは歯科医師がテンプレートにレジンを流し込んでつけています。
治療中に外れてしまうようなことはほとんどありませんが、マウスピースの取り扱いによって欠けてしまう可能性があります。
アタッチメントが外れないための予防法
とくに、マウスピースを着脱するときに注意しましょう。
アタッチメントをつけることにより、フィット感が増し、脱着しづらくなります。
マウスピースのを外す際は力任せではなく、正しい方法でていねいに行うように心がけましょう。
着け外しについてお困りなことがあったら、クリニックに相談してみてください。
外れた時の対処法
もしも、アタッチメントが外れてしまったら、通院中のクリニックに連絡してつけ直してもらいましょう。
アタッチメントが外れた状態でマウスピースを装着していても心配することはありませんが、治療計画通りに歯を動かすためにも、クリニックでつけなおしてもらうことをお勧めします。
また、アタッチメントが欠けた部分がとがっていたりすると、粘膜を傷つけることもあるので注意してください。
アタッチメントはマウスピースの矯正力を高める強い味方!
とても小さなアタッチメントは、理想的な歯並びに導くための大きな力をもつ装置です。
マウスピースをしっかりフィットさせながら、歯の動きを繊細に調整し、より矯正力を高める役割を持っています。
アタッチメントは歯の表面に接着するだけなので、それ自体が目立ったり痛みを感じたりということはありません。
アタッチメント装着中には、歯みがきやマウスピースの着脱などで気をつけなければいけないポイントもあって、面倒に感じるかもしれません。
でも、アタッチメントによって歯並びがさらに美しく仕上がることを考えれば、面倒よりもメリットが上回ると思いませんか?
矯正歯科クリニックでアタッチメントの装着を提案されたら、ぜひ挑戦してみてくださいね。
※本記事は2024年4月時点での公式情報を元に編集したものです。最新の情報とは異なる可能性がありますので、ご注意ください。
※保険適用外の自由診療となります。
※掲載している料金はすべて税込み価格です。