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【2025年最新】歯科矯正の完全ガイド:歯科矯正の費用・期間・種類を徹底解説!

最終更新日: 2025.02.25

「歯並びを整えたいけど、どんな矯正方法があるの?」
「矯正にかかる費用や期間はどれくらい?」
「自分に合った矯正装置の選び方を知りたい」
そんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?

歯列矯正は見た目の改善だけでなく、噛み合わせの機能や将来の口腔トラブル予防にも大きく貢献します。しかし、種類が多く費用も決して安くないため、始める前にしっかりと情報を集めておくことが大切です。

この記事では、歯科矯正を検討している方向けに、矯正の基本的なことから効果、矯正装置の種類、費用、治療の流れまで徹底解説します!

この記事を読めば、初めての矯正治療でも安心して最適な選択ができるようになるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。

目次

矯正治療の基本的な仕組みと効果

まずは矯正治療の基本的な仕組みと得られる効果について解説します。

歯科矯正とは?歯が動く仕組みの解説

歯科矯正とは、歯並びや噛み合わせを改善するために、歯や顎に一定の力を加えて位置を調整する治療法です。ただ歯を動かすだけではなく、骨の生理的なプロセスを利用した科学的な治療なのです。

骨のリモデリングと歯の移動原理

歯が動く仕組みの中心となるのが「骨のリモデリング」という現象です。これは歯に力を加えることで、圧力がかかる側の骨が吸収され、引っ張られる側に新しい骨が形成されるプロセスを指します。

  • 圧迫側:骨細胞が活性化して骨を吸収
  • 牽引側:骨芽細胞が活性化して新しい骨を形成
  • 歯根膜:クッションの役割を果たしながら骨のリモデリングを促進

このバランスの取れた骨吸収と骨形成により、歯はゆっくりと新しい位置へと移動していきます。このプロセスは生理現象を利用しているため、適切な力で行えば安全に歯を動かすことができるのです。

適切な力の加え方と移動速度の関係

歯科矯正では、歯に加える力の強さが非常に重要です。
力が強すぎると歯根吸収などのリスクを高め、弱すぎると効果的に歯が動きません。

歯の移動速度は個人差がありますが、一般的に1ヶ月あたり約0.5〜1mm程度とされています。移動速度に影響する主な要因は以下の通りです。

年齢若い方が骨代謝が活発で歯が動きやすい傾向があります
骨密度骨密度が高すぎると歯の動きが遅くなることがあります
個人の代謝代謝が活発な人は歯の移動が速い傾向があります
装置の種類装置によって加えられる力や方向性が異なります

歯科矯正治療で得られる3つの効果

矯正治療は見た目の改善だけでなく、機能面や健康面でも大きなメリットがあります。ここでは主な3つの効果である審美性機能性健康維持について解説します。

見た目の改善:笑顔の変化

歯並びの改善は、見た目に大きな変化をもたらします。歯並びが整うことで、

  • 笑顔に自信が持てるようになる
  • コミュニケーションが積極的になる
  • 第一印象が良くなる
  • 全体的な顔の印象が調和する

審美的な改善は、単なる見た目の問題だけではなく、精神的な健康や社会生活の質の向上にもつながります。歯科矯正後に「もっと早く始めればよかった」と感じる方が多いのも、このような心理的な変化が大きいからです。

咀嚼機能の向上:正しく噛める

歯並びや噛み合わせの問題は、食べ物を噛む機能にも影響します。歯科矯正治療によって以下のような機能的な改善が期待できます。

矯正前矯正後
食べ物が歯の間に詰まりやすい歯の間の清掃性が向上し、食べかすが詰まりにくくなる
前歯で噛み切れない前歯の機能が回復し、食べ物を適切に噛み切れる
片側でしか噛めない両側で均等に噛めるようになる
早食いになりがちよく噛んで食べられるようになる
発音がしづらい正確な発音ができるようになる

正しく噛めることは、消化の促進や栄養吸収の効率化にもつながり、全身の健康維持に寄与します。また、しっかり噛むことで脳も活性化すると言われています。

将来の口腔トラブル予防:長期的な健康

矯正治療は将来的な口腔内のトラブルを予防する効果もあります。歯並びが悪いと、以下のようなリスクが高まる可能性があります。

虫歯のリスクが高くなるのはなぜ?

歯並びが乱れていると歯ブラシが届きにくい部分ができ、プラークや食べかすが溜まりやすくなります。特に重なった歯の間や、凸凹した部分は清掃が難しく、虫歯や歯周病の原因となります。矯正治療で歯並びを整えることで、歯磨きの効率が上がり、口腔衛生状態が改善します。

歯周病との関係は?

歯並びが悪いと特定の歯に過度な力がかかったり、歯茎に異常な圧力がかかったりすることがあります。これにより歯茎が退縮したり、歯周組織にダメージが蓄積したりして、歯周病のリスクが高まります。矯正治療により歯に均等に力が分散されることで、歯周組織への負担が軽減され、歯周病の予防につながります。

顎関節症のリスクはどうなる?

不正咬合(悪い噛み合わせ)は顎関節に負担をかけ、顎関節症の原因となることがあります。特に、噛み合わせのずれがあると、顎関節に無理な力がかかり続け、痛みや開口障害などの症状を引き起こす可能性があります。矯正治療で噛み合わせを改善することで、顎関節への負担が軽減され、顎関節症の予防や改善が期待できます。

矯正治療は決して安くはない治療ですが、将来的な歯科治療費の削減にもつながり健康的な生活を送るための基礎になると考えることができます。

矯正治療の一般的な流れと期間

矯正治療は複数のステップに分かれており症例によって治療期間が異なります。ここでは一般的な流れと期間について解説します。

(1) 初診からゴールまでの7つのステップ

STEP
初診相談・検査

まずは現在の歯並びや噛み合わせの状態を詳しく調べます。レントゲン撮影、口腔内写真撮影、歯型の採取などを行います。この段階で矯正治療の必要性や可能性を判断します。

STEP
診断・治療計画の立案

検査結果をもとに、詳細な診断と治療計画を立てます。どのような装置を使用するか、抜歯が必要かどうか、予想される治療期間など、治療の全体像を説明します。

STEP
事前処置

必要に応じて虫歯の治療や歯石除去などの事前処置を行います。また、治療計画に抜歯が含まれる場合は、この段階で行います。矯正装置を装着する前に口腔内を健康な状態にしておくことが重要です。

STEP
矯正装置の装着

選択した矯正装置を装着します。表側矯正の場合はブラケットを歯の表面に接着し、ワイヤーを通します。裏側矯正やマウスピース矯正の場合は、それぞれの方法で装置を装着します。

STEP
調整期間

定期的に通院して装置の調整を行います。表側・裏側矯正の場合は4〜6週間ごとの調整、マウスピース矯正の場合は6〜8週間ごとの経過観察が一般的です。この期間が矯正治療の主要な期間となります。

STEP
装置の撤去・保定装置の装着

目標とする歯並びが達成されたら矯正装置を撤去し、歯の位置を維持するための保定装置を装着します。保定装置にはリテーナーと呼ばれる取り外し可能なタイプや、歯の裏側に接着する固定式のワイヤーなどがあります。

STEP
保定期間・経過観察

矯正した歯は元の位置に戻ろうとする力が働くため、一定期間保定装置を使用します。初期は終日装着し、徐々に夜間のみの装着に移行することが多いです。保定期間は通常2年以上必要とされており、定期的な経過観察を行います。

症例別の平均治療期間:軽度・中度・重度の違い

矯正治療の期間は症例の複雑さによって大きく異なります。一般的な目安は以下の通りです。

症例の程度主な特徴平均治療期間
軽度わずかな凸凹や隙間、軽度の叢生(歯の重なり)6ヶ月〜1年
中度明確な叢生、出っ歯、受け口など1年〜2年
重度著しい不正咬合、顎の不調和を伴う症例2年〜3年以上

ただし、これはあくまで平均的な目安であり個人差が大きいことを理解しておくことが重要です。また選択する矯正装置の種類によっても治療期間が変わることがあります。

治療期間を左右する患者側の要因

矯正治療の期間は、患者さん自身の協力度や生活習慣によっても大きく影響を受けます。治療期間を短縮するためには、以下の点に注意しましょう。

  • 定期的な通院:予約をキャンセルしたり延期したりするとその治療期間が延びます。予定された通院スケジュールを守りましょう。
  • 指示の遵守:マウスピース矯正の装着時間(通常20時間以上/日)や、ゴムかけなどの指示を適切に守らないと治療効果が低下します。
  • 口腔衛生の維持:プラークコントロールが不十分だと、歯の移動が遅れたり、虫歯や歯周病のリスクが高まったりします。
  • 装置の破損防止:矯正装置の破損は修理のための来院が必要となり、治療期間が延びる原因になります。硬いものを噛まないなど注意しましょう。
  • 全身の健康状態:全身疾患や喫煙、過度のストレスなどは骨代謝に影響し、歯の移動を遅らせることがあります。

歯科矯正治療は歯科医師と患者の二人三脚で進める治療です。歯科医師の指示をしっかり守り日々のケアに気を配ることで、より効率的に理想の歯並びを目指していきましょう。

矯正装置の種類と選び方

矯正装置には大きく分けて「表側矯正」「裏側矯正」「マウスピース矯正」の3種類があります。それぞれの特徴や適応症例について詳しく解説します。

表側矯正:従来型からセルフライゲーションまで

表側矯正は最も一般的な矯正方法で、歯の表面(唇側)にブラケットを装着し、ワイヤーを通して歯を動かします。治療効果が高く、さまざまな症例に対応できる信頼性の高い方法です。

メタルブラケット:実績があって手頃な価格

メタルブラケットは従来から使用されている金属製のブラケットで、最も実績のある矯正装置であると言われています。多くの症例にも対応できる万能性と信頼性が特徴です。

メリットデメリット
強度が高く壊れにくい
費用が比較的安価
ほぼすべての症例に対応可能
治療効果が確実
見た目が目立つ
口内に傷がつきやすい
食べ物が詰まりやすい
金属アレルギーの心配がある

セラミックブラケット:目立ちにくさと強度のバランス

セラミックブラケットは見た目の審美性と機能性を両立した矯正装置です。白色や透明なセラミック素材でできており、メタルブラケットよりも目立ちにくいのが特徴です。

メリットデメリット
目立ちにくい外観
ほとんどの症例に対応可能
金属アレルギーのリスクが低い
メタルに近い治療効果
メタルより高価
メタルより破損しやすい
着色しやすい食品に注意が必要
摩擦が大きく歯の動きがやや遅い

セラミックブラケットは特に前歯部に使用されることが多く、奥歯部分はメタルブラケットを使用する「ハーフ&ハーフ」という方法も人気があります。これにより、見た目と費用のバランスを取ることができます。

セルフライゲーション:低摩擦で痛みを軽減

セルフライゲーションは、特殊な機構を持つブラケットを使用した最新の矯正システムです。従来の結紮線(ゴムや針金)を使わず、ブラケット自体に蓋(クリップ)が付いており、これによりワイヤーを固定する方式です。

  • 摩擦抵抗が少なく、歯の移動がスムーズ
  • 従来の矯正より痛みが少ない傾向
  • 調整の間隔を長くできる(通院回数の減少)
  • 装置が小さく、口内の違和感が少ない
  • 清掃性が良好で衛生的

セルフライゲーションには、メタルタイプとセラミックタイプの両方が存在します。メタルタイプは「ダイモンシステム」、セラミックタイプは「クラリティアドバンス」などの商品名で知られています。従来のブラケットよりも高価ですが、快適性や治療効率の向上というメリットがあります。

裏側矯正:見えない歯科矯正

裏側矯正(リンガルブラケット)は、歯の内側(舌側)に装置を取り付ける矯正方法です。外から見えないという大きなメリットがありますが、表側矯正とは異なる特徴があります。

リンガルブラケットの特徴と適応症例

裏側矯正は、見た目を気にする成人の患者さんや、仕事上の理由で目立つ矯正装置を避けたい方に特に人気があります。

メリットデメリット
外から全く見えない
ほとんどの症例に対応可能
歯の表面の着色や変色を防げる
舌癖の改善に役立つ場合がある
費用が高い
発音障害が生じることがある
舌に当たり不快感がある
歯磨きや清掃が難しい

裏側矯正が特に適している症例:

  • 見た目を重視する成人患者
  • 人前で話す機会が多い職業の方
  • 芸能人やモデルなど外見に気を遣う必要性が高い方
  • 管楽器演奏者(表側矯正より影響が少ない)
  • 接触スポーツをする方(外傷リスクが低い)

舌側矯正特有の注意点と慣れるコツ

裏側矯正は表側矯正と比べて、以下のような特有の注意点があります。

発音への影響はどの程度ですか?

装置装着直後は「サ行」「タ行」「ラ行」などの発音が特に難しくなることがあります。ほとんどの方は2〜4週間程度で徐々に慣れていきますが個人差があります。慣れるまではゆっくり話したり。発音練習を行うなどの工夫が効果的です。

舌の痛みはどれくらい続きますか?

装置装着後1〜2週間は舌に当たって痛みや不快感を感じることが多いです。専用のワックスを使用したり、装置に慣れるための特殊なシリコンカバーを使用したりすることで症状を軽減できます。多くの場合、徐々に慣れて違和感は減少します。

食事への影響はありますか?

初期は食べ物が装置に引っかかりやすく、食事がしづらいと感じることがあります。小さく切った食べ物から始め、徐々に通常の食事に戻していくことをおすすめします。また、装置に食べ物が詰まりやすいため、食後の丁寧な歯磨きとうがいが重要です。

効果的な歯磨き方法はありますか?

裏側矯正では特に丁寧な口腔ケアが必要です。歯科医から推奨される専用の歯ブラシ(ワンタフトブラシなど)の使用、ウォーターピックなどの補助道具の活用、フッ素配合の歯磨き剤の使用などが効果的です。定期的なプロフェッショナルクリーニングも重要です。

裏側矯正は慣れるまでに時間がかかりますが、多くの患者さんは1ヶ月程度で適応し、快適に過ごせるようになります。初期の不快感を乗り越えることで、見えない矯正というメリットを最大限に享受できます。

カスタムメイド装置とレディメイド装置の違い

裏側矯正には、患者さん一人ひとりの歯に合わせてオーダーメイドで作る「カスタムメイド装置」と、既製品の「レディメイド装置」の2種類があります。

比較項目カスタムメイドレディメイド
装置の特徴患者の歯型に合わせて作製既製品のブラケットを使用
治療精度非常に高いやや劣る
装置の薄さ薄く設計可能比較的厚い
違和感少ない比較的大きい
治療期間短縮できる可能性あり標準的
費用高い(100万円以上)比較的安い(80万円前後)
代表的な製品インコグニト、ハーモニーSTb、2D

2023年に日本に上陸した新世代の裏側矯正システム「ブラーバ」は、カスタムメイドながらも従来よりも低価格で提供されています。1本1本の歯を独立して動かす「インディペンデント・ムーバーズ・テクノロジー」を採用しており、治療期間の短縮と快適性の向上を実現しています。

マウスピース矯正:取り外し可能な透明装置

マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを使用して歯を動かす方法です。装置が目立たず、取り外しができるという大きなメリットがあります。

インビザラインとその他のアライナーの違い

マウスピース矯正の代表的なブランドとして「インビザライン」がありますが、その他にも様々なアライナー製品が存在します。以下にその違いをまとめます。

製品名特徴適応症例治療期間概算費用(税込)
インビザライン世界シェアNo.1
全顎矯正に対応
軽度〜中等度
一部の重度症例
1〜2年70〜110万円
キレイライン日本発
前歯部中心の矯正
軽度の症例6ヶ月〜1年30〜60万円
Oh my teeth通院回数が少ない
部分矯正が可能
軽度〜中等度3〜6ヶ月20〜45万円
Zenyumアジア発
リーズナブルな価格
軽度〜中等度5〜15ヶ月40〜70万円
WE SMILEお試しプラン有り
期間選択可能
軽度の症例3〜12ヶ月20〜55万円

インビザラインは臨床実績が最も豊富で、ほとんどの症例に対応できる高い技術力が特徴です。その他のアライナーは、特定の症例や部分的な矯正に特化していたり、比較的安価に提供されていたりするなど、それぞれの特徴があります。

マウスピース矯正の適応症例と限界

マウスピース矯正は、その特性上、適応できる症例とそうでない症例があります。

マウスピース矯正の技術は日々進化しており、以前は難しいとされていた症例でも治療可能になってきています。特にインビザラインでは「アタッチメント」と呼ばれる歯に取り付ける小さな突起や、「精密ゴム」を併用することで、複雑な症例にも対応できるようになっています。

ただし、自分の症例がマウスピース矯正に適しているかどうかは、実際に矯正歯科医の診断を受けることが重要です。症例によっては、表側矯正や裏側矯正との併用が推奨されることもあります。

成功には装着時間と患者の協力が必要

マウスピース矯正の最大の特徴は「取り外しができる」ことですが、これは同時に「患者さんの協力が治療成功の鍵となる」ことを意味しています。

  • 装着時間:マウスピースは1日20時間以上の装着が推奨されています。食事と歯磨きの時以外は常に装着する必要があります。
  • 定期的な交換:通常2週間ごとに新しいマウスピースに交換します。この交換のタイミングを守ることが重要です。
  • 清潔な管理:マウスピースは定期的に洗浄し、清潔に保つ必要があります。
  • 継続的な通院:4〜8週間ごとの定期検診を欠かさず受ける必要があります。
  • 食事や飲み物の摂取時の注意:マウスピースを装着したまま食事や色素の強い飲み物を摂取すると、変色や変形の原因になります。

インビザライン治療中に装着時間が不十分だったり、決められた通りにマウスピースを交換しなかったりすると、予定通りに歯が動かず、治療期間が延長してしまうことがあります。自己管理能力の高い方に適した矯正方法と言えるでしょう。

矯正治療の費用と支払い方法

矯正治療は保険適用外の自由診療となるため、費用が気になる方も多いでしょう。ここでは矯正治療にかかる費用とその内訳、負担を軽減する方法などについて解説します。

装置別・症例別の費用相場

矯正治療の費用は装置の種類や症例の複雑さによって大きく異なります。一般的な費用相場は以下の通りです。

表側矯正の平均費用と追加費用

装置の種類軽度症例中等度症例重度症例
メタルブラケット50〜70万円70〜90万円90〜110万円
セラミックブラケット60〜80万円80〜100万円100〜120万円
セルフライゲーション65〜85万円85〜105万円105〜125万円

表側矯正では、基本費用のほかに以下のような追加費用が発生することがあります。

  • 初診料・検査料:2〜5万円程度
  • 抜歯費用:抜歯が必要な場合、1本あたり5,000〜15,000円程度
  • 調整料:調整1回あたり3,000〜10,000円(医院によってはコース料金に含まれることも)
  • 保定装置代:3〜10万円程度
  • ブラケット再接着料:装置が外れた場合の再接着費用(3,000〜10,000円/1箇所)

裏側矯正が高額になる理由と内訳

裏側矯正は表側矯正と比べて高額になりますが、それには理由があります。以下に費用相場と高額になる理由を解説します。

装置の種類軽度症例中等度症例重度症例
レディメイド装置80〜100万円100〜120万円120〜140万円
カスタムメイド装置100〜120万円120〜140万円140〜180万円
ブラーバ77万円前後77万円前後77万円前後
裏側矯正が高額になる理由は?
  • 技術的な難易度:裏側矯正は表側矯正よりも技術的に難しく、専門的な訓練を受けた矯正歯科医が必要です。
  • 装置の製作コスト:特にカスタムメイド装置は、患者さん一人ひとりの歯型に合わせて精密に設計・製作されるため、高コストになります。
  • 治療時間の長さ:1回の診察や調整に時間がかかるため、人件費が高くなります。
  • 専用機材の必要性:裏側矯正では特殊な器具や機材を使用するため、それらの費用が価格に反映されます。

注目すべきは、2023年に登場した「ブラーバ」が従来の裏側矯正よりも低価格である点です。これは、治療計画が事前にプログラムされており、調整の手間が少なくて済むためです。

マウスピース矯正の段階別費用システム

マウスピース矯正では、治療範囲や段階によって費用体系が異なる場合があります。

分類治療範囲費用相場(税込)特徴
コンプリヘンシブ
(全顎矯正)
上下顎全体の歯並びと噛み合わせ70〜110万円あらゆる不正咬合に対応
大幅な歯並び改善が可能
ライト
(部分矯正)
主に前歯部分の歯並び30〜60万円軽度の歯並び改善
治療期間が短い
エクスプレス
(限定矯正)
特定の数本の歯のみ15〜40万円非常に限定的な歯並び改善
短期間で完了

インビザラインの場合、マウスピースの段数によって以下のようなプランが設定されていることが多いです。

  • インビザラインi7:最大7段階のマウスピースで治療(軽度の症例向け)
  • インビザラインLite:最大14段階のマウスピースで治療(軽度〜中程度の症例向け)
  • インビザラインフル:必要な段数のマウスピースで治療(複雑な症例にも対応)

また、マウスピース矯正では以下のような追加費用が発生することがあります。

  • アタッチメント装着費用
  • IPR(歯間削合)費用
  • 追加のマウスピース作製費用
  • リテーナー(保定装置)費用

正確な費用は医院によって異なるため、複数の医院でカウンセリングを受け、費用体系を比較検討することをおすすめします。

矯正費用の内訳:初期費用・装置代・調整料・保定費用

矯正治療にかかる費用は、治療の段階によって分けることができます。ここでは各段階の費用内訳について詳しく解説します。

検査・診断・治療計画にかかる費用

矯正治療を始める前に必要となる初期費用には、以下のようなものがあります。

項目内容費用相場
初診料初回の診察料5,000〜10,000円
検査料各種検査にかかる費用15,000〜30,000円
資料採取費写真撮影、歯型採取等の費用10,000〜30,000円
診断・治療計画費治療計画立案の費用10,000〜30,000円

これらの初期費用は合計すると約4〜10万円程度になりますが、医院によっては「初回相談料無料」としている場合や、装置装着費用に含まれる場合もあります。料金体系は医院によって異なるため、事前に確認することが大切です。

装置装着と定期メンテナンスの費用

矯正装置の装着後に発生する主な費用は以下の通りです。

顎変形症とは、上顎と下顎の大きさや位置のバランスが著しく悪く、咀嚼や発音など日常生活に支障をきたす状態を指します。以下の条件を満たす場合に保険適用の可能性があります。

保険適用の条件は?
  • 日常生活に明らかな機能障害(咀嚼障害や発音障害など)がある
  • 顎のずれが一定以上あり、矯正だけでは治療が困難と判断される
  • 顎変形症の診断基準(厚生労働省の基準)に該当する
  • 口腔外科と矯正歯科の連携による「顎矯正手術」が必要と判断される
  • 厚生労働大臣が定める疾患に該当される場合
保険適用された場合の費用は?

保険適用となる場合、矯正治療と手術にかかる費用の70〜90%(年齢や所得によって異なる)が保険でカバーされます。ただし、保険適用されるのは「顎変形症の治療に必要な部分」のみで、審美的な目的の治療部分は保険適用外となります。一般的に、自己負担額は30〜50万円程度になることが多いです。

申請の流れは?
  • 矯正歯科医と口腔外科医による診断を受ける
  • 顎変形症の診断書を作成してもらう
  • 保険適用の申請を行う(医院が代行することが多い)
  • 承認後、保険適用での治療開始

顎変形症かどうかの判断は専門医による診断が必要です。もし噛み合わせに大きな問題があると感じている場合は、まずは矯正歯科医に相談してみることをおすすめします。

矯正治療の始め方:初診から治療開始まで

矯正治療を始めるにあたって、適切な歯科医院選びと初回相談での準備が重要です。ここでは、矯正専門医の見つけ方と初回相談で聞くべきポイントについて解説します。

担当医師の選び方と見極めポイント

理想的な歯並びを実現するためには、信頼できる歯科医師を見つけることが非常に重要です。

矯正歯科医と一般歯科医の違い

矯正治療を行う歯科医師には、主に「矯正歯科医」と「一般歯科医」の2つのカテゴリーがあります。

比較項目矯正歯科医一般歯科医
専門性矯正治療に特化したスペシャリスト虫歯や歯周病など幅広い治療を行う
教育・訓練大学卒業後、矯正科で専門的な研修(2〜3年以上)基本的な矯正知識はあるが、専門的な訓練は少ない
資格矯正歯科認定医・専門医などの資格を持つ場合がある特別な矯正資格を持たないことが多い
治療可能な症例軽度から重度まで幅広く対応可能主に軽度から中等度の症例に対応
診断能力正確な診断と適切な治療計画を立案できる複雑な症例では診断が難しい場合がある

一般的には矯正歯科医(特に認定医や専門医)による治療を受けることがおすすめされるケースが多いです。特に複雑な症例や重度の不正咬合がある場合は、専門的な知識と経験を持つ矯正歯科医による治療が必要ですが、矯正経験が豊富な一般歯科医の先生ももちろんいます。

最終的には自分にあった治療方法の提案を行ってくれて、治療完了まで信じて治療を続けていけると思える先生と出会うことが重要です。

(2) 専門医の資格と経験を確認する方法

信頼できる矯正歯科医を見つけるためには、以下のポイントをチェックすることが重要です。

  • 日本矯正歯科学会の認定医・専門医であるか
    日本矯正歯科学会の認定医・専門医は、厳しい審査基準をクリアした矯正の専門家です。日本矯正歯科学会のウェブサイトで検索することができます。
  • 臨床経験の年数
    一般的に、矯正治療の臨床経験が5年以上あれば、基本的な症例に対応できる技術を持っていると考えられます。
  • 症例数
    これまでに手がけた症例数が多いほど、様々なケースに対応してきた可能性が高いです。特に自分と似たような症例の治療実績があるかどうかを確認するとよいでしょう。
  • Before/After写真の公開
    多くの矯正歯科医院では、実際の治療例をウェブサイトや院内で公開しています。これらの写真を見ることで、治療の質を判断する参考になります。
  • 使用している矯正装置の種類
    様々な矯正装置を扱っている医院は、患者の状態や希望に合わせて最適な治療法を提案できる可能性が高いです。

これらの情報は、医院のウェブサイトやパンフレット、初回相談時に聞いてみるとよいでしょう。また日本矯正歯科学会のウェブサイトでも認定医・専門医の情報を公開しています。

(3) 評判と口コミの活用方法

インターネット上の口コミや評判は参考になる一方で、偏りがある可能性もあります。以下のポイントを意識して活用しましょう。

最終的には複数の医院で相談を受け、実際に医師と話をしてみることが最も重要です。初回相談は無料で行っている医院も多いので、比較検討することをおすすめします。

初回相談で聞くべき質問

矯正治療の初回相談では、以下のような質問をすることで、医院や医師との相性、治療内容、費用などを確認することができます。

治療計画と期間に関する質問

(2) 費用と支払い方法に関する質問

(3) リスクと副作用に関する質問

初回相談では、これらの質問に対して丁寧に回答してくれるかどうかも重要なポイントです。説明が分かりやすく、質問に誠実に答えてくれる医師を選ぶことをおすすめします。

また、相談後に考える時間を持ち、複数の医院で相談を受けて比較検討することも大切です。「すぐに契約してください」と急かすような医院は避け、自分のペースで決断できる環境を大切にしましょう。

矯正治療は長期間かかる治療ですが、一生の財産となる美しい歯並びと健康な噛み合わせを手に入れることができます。信頼できる歯科医とともに、自分に合った矯正治療を始めましょう。

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「まだやりたいか決めていない」「まずは話を聞いてから考えたい」という方でも大歓迎です。

初回検診を予約する

・保険適用外の自由診療となります。
・掲載している料金はすべて税込価格です。
・1日20時間以上のマウスピース装着が必要です。使用状況は、歯の移動量や効果に影響します。
・キレイライン矯正では、距離0.05ミリ単位、角度0.5度単位でマウスピースを調整し、理想の歯並びに近付けるよう、綿密に治療計画を立てています。ただし実際の歯の動きには個人差があるため、必ずしも想定した通りに歯が動くという訳ではございません。
・キレイライン矯正に限らず全ての歯科矯正に共通することですが、効果や感じ方、また歯がどのくらい動くかについては個人差があり、どの矯正方法を選んだ場合でも、満足のいく治療結果が得られない可能性がございます。キレイライン矯正では、提携院ご協力の下、皆さまが理想の歯並びに近付けるよう、全力でサポートいたします。

【マウスピース矯正(キレイライン矯正含む)の主なリスク】

虫歯・歯肉炎・歯周病・ブラックトライアングル・歯根吸収・歯肉退縮・1日20時間以上のマウスピース装着が必須・マウスピースにより痛みを感じる可能性・治療中に一時的に咬み合わせに不具合をきたす可能性・動かした歯や歯周組織が安定するまで保定が必要。リテーナーは、動的治療終了後1年間は20時間以上、歯列に後戻りが認められなければ2年目以降は8時間以上(就寝時含む)装着してください。歯は加齢等により一生動き続けるため、できる限り長い期間、リテーナーを装着したほうがいいと考えられています(ワイヤー矯正の患者様も同様です)。その他注意事項や稀に起こるリスクや副作用は下記をご確認ください。
詳しく見る

【症例全体にかかる注記】

価格・期間の表記について

  • 上記に記載している各症例の治療費用は、コースで購入した場合の費用です。1回ずつ購入したい場合は、1回44,000円の費用になります。コースを組み合わせたほうが、費用が安くなります。
  • 再診料は、1回の来院につき3,300円で計算しています。再診料(保定治療期間中を含む)は提携クリニックにより異なりますので、詳細は通われるクリニックにお問い合わせください。
  • 上記に記載している各症例の治療費用・追加治療費用・再診料以外に、初回検診料3,300円、およびリテーナー費用22,000円~66,000円(上下)が別途発生します。

追加治療について

  • 追加治療(拡大床・IPR・アタッチメント・削合・ラミネートベニア・ホワイトニングなど)には別途料金がかかります。これらはキレイライン矯正による矯正歯科治療の一環ではなく、患者様のご要望や症状により医師の判断のもと行われる「クリニックの治療」に該当します。詳細は、提携クリニックに直接ご確認ください。
  • 拡大床・IPR・アタッチメント以外の追加治療につきましては、対応していない提携クリニックもあります。追加治療をご希望の方は事前にクリニックへお確かめください。

追加治療の費用について

  • 拡大床の費用は、全キレイライン提携クリニック一律で片顎22,000円です。ただし、拡大床はキレイライン矯正による矯正治療の一環ではなく、医師の判断のもと行われる「クリニックでの治療」に該当しますので、料金以外の詳細につきましては通われる提携クリニックへお問い合わせください。
  • IPR(歯の側面を削る治療)は、1回の処置につき3,300円で計算しています。クリニックによって費用が異なりますので、詳細は通われる提携クリニックにお問い合わせください。

ホワイトニングについて

  • 掲載している症例は、ホワイトニング併用の場合も含みます。ホワイトニングの追加費用は算出しておりませんのでご注意ください。
  • キレイライン矯正をご契約いただいた場合、ホワイトニング剤最低1本が料金に含まれます。2本目以降はクリニックによって費用が異なりますので、詳細は提携クリニックにお問い合わせください。ただし、16歳未満の方へのホワイトニングは推奨しておりません。そのため、年齢によってはホワイトニング剤のお渡しを控えさせていただく可能性があります。
  • ホワイトニングはアタッチメント(追加治療)との併用はできません。ホワイトニング剤の使用タイミングは歯科医師までご相談ください。

その他

  • お写真はすべて患者様の許可を得て掲載しています。
  • 掲載している症例は、治療中の方も含みます。
  • 症例写真に関するご不明点やご質問はこちらからお問い合わせください